第1話
夜明け前。「週刊熱波」のエース記者の闇原こころ(高畑充希)は、路肩に停めた車の中で、相棒のカメラマン・加賀美圭介(町田啓太)と共に、清純派女優のスクープつかむために張り込みをしている。こころは、恋人である交番勤務の警察官・朝田虎松(田中圭)と付き合い始めて1年。次のデートがこころ30歳の誕生日の当日だと知った加賀美は、「そろそろプロポーズ来るんじゃない?」と囃し立てるも、こころは複雑な表情を浮かべる。2年前。最悪の出会いを果たすこころと虎松。その後も、職質をかけられスクープを逃したり、泥棒に間違えられたところを救出されたり・・・。犬猿の仲だった真逆な2人は、いつしか恋に落ちてゆく。しかし、こころには結婚に踏み切れない理由があった・・・。
第2話
闇原こころは、恋人の朝田虎松に、自分が吸血鬼であることを打ち明ける。すべてを受け入れて、深いキスを交わした2人は、ついに結婚への階段を駆け上がる・・・!しかし虎松は、こころ告白を冗談だと思っていたことが発覚し、「婚約解消だよ!」と泣き叫びながら、こころはその場を後にする。翌朝、こころは、同僚の週刊誌カメラマン・加賀美圭介に「結婚って難しい」と愚痴をこぼす。一方、気まずい雰囲気のまま、その場を離れた虎松は、ネットの百科事典サイトで「吸血鬼」を検索する。そして、混乱冷めやらぬ虎松に、こころの母・闇原伊織から電話が・・・。虎松は伊織に命じられるがままに、初めてこころの実家・闇原家を訪れることに。恐る恐る闇原家に足を踏み入れると、そこには床に広がる血・・・ぶら下がる蜘蛛・・・鎮座する棺桶・・・。
第3話
こころの実家訪問を経て、夫婦となることを決意した、こころと虎松は、指輪選び、式場の予約、新居探しなど、新生活に向けて動き出す!そんな中、「虎松の親に挨拶したい」とこころの母・伊織と父・海造が言い出すが、虎松はなぜかそれを拒否する。考えてみれば、こころは虎松の親のことも、前妻との離婚の理由も、なにも知らない・・・。こころは全てを告白したのに、秘密を抱えたままなにも教えてくれない虎松に、不満を募らせてゆく。そんな様子を見たカメラマン・加賀美は、こころに「じゃぁ別れちゃえば?」と言い放ち・・・。一方、春陽町で発生した殺人事件のことで本庁捜査一課の警部・南十字初に呼び出された虎松は、捜査会議に出席する。この事件と、2018年から栄海町で発生している3件の事件は「遺体から血を抜く」という手口が同じだったことから、同一犯による連続殺人事件として捜査することが決定する。
第4話
俺の親父は、殺人犯なんだ・・・眠るこころに、つぶやくように真実を告げた虎松は、部屋を飛び出し、ひとり涙する。こころが目を醒ましていたとも知らずに・・・。翌朝、いつも通りに朝食を食べる虎松を見て「実は寝てませんでした!あなたの告白、聞いちゃってました!」などと言えるはずもなく・・・。こころは、虎松をよく知る先輩警察官・世々塚に話を聞くと、虎松の父・一条彪牙が20年前に起こった一家惨殺事件の犯人で、その第一発見者が当時中学生だった虎松だったという。そのころ、こころの父・海造にも、虎松が「殺人犯の息子」であるという真実を知られてしまい、「婚約は破棄だ!」と大反対される。一方、春陽町で起こった「血を抜かれた連続殺人事件」について、現場に残された「吸血鬼の落書き」と「413」という数字は、殺害予告ではないかと、闇原漣が主張しはじめた。
第5話
雨が降り注ぐバス停で虎松は、加賀美がこころにキスをする姿を目撃する・・・。激しく動揺した虎松は、加賀美に詰め寄るが、加賀美は悪びれる様子がないどころか、なぜか虎松に好意的だった。加賀美の反応に拍子抜けするも納得のいかない虎松だったが、そんな虎松に、連続殺人事件の捜査本部から呼び出しの電話が掛かってくる。4人目の被害者の殺害現場の近くで見つかった吸血鬼と「413」という数字の落書きは、殺害予告だと判明し、「わっしょいクリーニング」の五十嵐まつりの18歳のひとり息子・大五郎がこの落書きをしたと特定される。時を同じくして、新たな殺害予告・・・吸血鬼の落書きと「514」という数字の落書きが見つかる。第5の殺人まであと3日・・・。
第6話
5番目の犠牲者は「わっしょいクリーニング」の店主・五十嵐まつりで、春陽町の面々は、悲嘆にくれる。当初疑われていた息子の大五郎は、南十字ら警察関係者に詰め寄る。「お前らのせいで・・・母ちゃんを返せよ!」。一方、20年前に殺人事件を起こし、自殺したはずの父・一条彪牙の姿を目撃した虎松は、恐怖に怯え始める。もし父が生きていたのだとすれば、何の目的で今現れたのか・・・?真相を確かめるため、世々塚と共に一条を探し始める虎松だが、「もしアイツに会ったら俺、何するかわからないです」と震えが止まらなくなる。まもなく結婚式だというのに、すれ違ってしまう2人の様子を見た加賀美は、ある日突然、こころと虎松を車に乗せ、なぜかさくらんぼ狩りに連れ出して・・・?
第7話
降りしきる雨の中、赤い血に染まった白いウエディングドレス姿で倒れていたこころが目を覚まし、悲鳴を上げる。人々が駆けつける中、最後に現れた虎松・・・。その視線の先には、血を流して死んでいる虎松の父・一条彪牙と血に濡れたアイスピックを握りしめるこころ・・・。そして、こころは呟く。「私じゃない、信じて・・・?」無数に焚かれるフラッシュの中、警察に連行されていくこころ・・・。一体、何があったのか。真相を確かめようとする虎松だが、身内が被疑者のために捜査を外されてしまう。こころの取り調べを担当する、警視庁捜査一課未解決事件捜査班・暁凛が鋭い視線を送る中、こころは、なぜか黙秘を貫いていた・・・。世間では、殺害予告があったことから、まつりの事件も含めた血を抜かれた連続殺人事件の犯人もこころである、という報道が始まる。
第8話
結婚式当日に起こった血塗られた殺人・・・。愛するがゆえに、お互いを疑い合うこころと虎松の前に、更なる悲劇が舞い降りる。虎松の父親代わりの先輩警察官・世々塚が、突然、ビルの屋上から落ちてきた。世々塚は「犯人は、吸血鬼を狙ってる・・・。」という言葉を残し息絶える。そして、吸血鬼のイラストと今日の日付を示す殺害予告が描き残されていた。こころは、7人目の犠牲者となった世々塚が残した言葉の意味を知るべく、相棒の加賀美と共に動き始める。そんな中、こころの母・伊織は、密かに事件を調べていて、辿りついた衝撃の真実に、父・海造は絶叫。連続殺人事件の謎が、ひとつひとつ繋がりはじめる・・・。一方、虎松は漣とともに、世々塚の自宅で虎松に宛てた手紙を発見する。
第9話 最終回
7人もの犠牲者を出した血を抜かれた連続殺人事件の犯人は、なんとこころの相棒・加賀美圭介だった。加賀美は、信じがたい真実に愕然とするこころを、追い詰めてゆく。駆け付けた虎松の制止を薙ぎ倒し、アイスピックを振りかざしたその瞬間・・・なぜか加賀美は血を吐き、倒れてしまう。一方闇原家では、こころの母・伊織が何者かに襲われ、父・海造が必死で捕まえた犯人は、なんと今福梅だった。なにが本当で、なにが嘘なのか・・・。緊急搬送された加賀美の目は覚めず、警察で取り調べを受ける梅の証言には一貫性がない。未だ隠された秘密を解き明かそうと、こころと虎松は加賀美の自宅を訪れ、手がかりを探すことに。そこに、未解決事件捜査班の刑事で虎松の元妻でもある暁凛が現れて・・・。そんな中、街には新たな吸血鬼のイラストと日付が記された殺害予告が・・・。そして、こころに1本の電話がかかってくる。「今から、殺しに行っていい?」
(テレビ朝日「unknown(アンノウン)」より)
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