庶民の家庭から上流社会の一族に嫁いだ女性のハッピーエンドの先にある戦いを描くアフター・シンデレラ・ストーリー!
下町育ちの篠原佐都(土屋太鳳)は、母の良恵(石野真子)と二人で大衆食堂・まんぷく屋を営んでいた。
交際中の深山健太(松下洸平)からプロポーズされるが、身分の格差を理由に深山家の親族から結婚を猛反対される。
しかし佐都は、純朴で庶民的な健太を信じ、駆け落ち同然に入籍。
結婚後、父・圭一(石橋凌)の策略で再び深山家での生活を始めることになってしまう。
深山家は、江戸時代から400年以上続く名家で、不動産事業を手がけ莫大な資産を有する一族。
誰もがうらやむ豪華絢爛な一族の栄華の影にあるのは「嫁 VS 姑」「本妻 VS 愛人」の戦いや「後継者争い」そして「男尊女卑」。
旧態依然ともいえる上流社会ならではのしきたりに納得できなかったが、健太の「深山家を普通の家族にしたい」という願いがあることを知り、深山家に入って戦うことを決意する。
そして佐都は、魑魅魍魎がうごめく一族に立ち向かい、ワケあり一族の本当の姿が次々と暴かれる。
第1話
佐都は、母の良恵と2人で下町の大衆食堂「まんぷく屋」を切り盛りしていた。ある日、佐都は交際中の健太にプロポーズされ、OKする。佐都が健太の実家へ挨拶に行く日、1台の高級リムジンが2人を迎えにくる。健太は、江戸時代から400年以上続く名家で莫大な資産を有する深山家の御曹司だったのだ。健太の両親に気に入ってもらえるか不安がる佐都に、健太は実家と距離をとってきた理由を打ち明ける。そして、父の圭一が佐都に会いたがっていることを伝える。そして2人は深山家に到着するが、健太の母・久美(木村多江)によって、門前払いを食らう。
第2話
佐都は、義姉の美保子によってサウナ室に閉じ込められるが自力で脱出し、美保子に入院した母の良恵を見舞いたいと頼む。すると美保子は、義祖母の八寿子に断りを入れるようにと促す。しかし八寿子は、佐都の申し出を許さず、深山家の跡取りである健太と結婚した以上、深山家の発展に人生の全てを捧げるのは当たり前だと𠮟責する。その後、健太が帰宅し、すぐに良恵のところへ行くよう佐都に告げる。そして健太は、八寿子らに対し、自分の家と佐都の実家の両方を2人で守っていくと宣言する。病院で良恵の無事を確認した佐都は、翌朝、深山家に戻る。そこには思いもよらない事態が佐都を待ち受けていた・・・。
第3話
佐都は、義母・久美の気持ちを案じ、深山家の愛人問題に一石を投じたが、佐都を健太の妻として認めようとしない義父・圭一は、かつて健太が慕っていた立花泉を彼の秘書にした。しかし、今の健太は佐都だけを愛していて、間もなく迎える二人一緒の誕生日に旅行を計画する。ところが、圭一が健太に同行するよう命じた福岡出張が誕生日と重なり、旅行の計画は頓挫する。健太が圭一と出張に出かけた日、佐都は有沙に呼び出され、深山家所有のクルーザーで遊んだ後の片付けを佐都に頼んだのだ。断り切れない佐都が掃除をしていると、そこにリツコが現れ・・・。
第4話
佐都は大介とリツコの離婚に加担したことで圭一の怒りを買い、深山家から追い出されようとしていた。しかし健太は何があっても佐都とは別れないと答える。すると佐都は、もう一度チャンスが欲しいと圭一に頼み、健太と二人で頭を下げる。圭一は、新たに建てる商業ビルにパリの有名レストラン「ソリマチ」を招聘できたら、今回のことは無かったことにすると言い渡す。一方明人は、健太の代わりに福岡のホテルを任されることになり、ホテル事業を行う新会社社長の椅子をほのめかされる。美保子は今度こそ佐都、健太夫婦を叩き潰そうと明人を焚きつけた。
第5話
佐都と健太は、レストラン招聘の手柄を明人と美保子に奪われたものの、佐都たちを気に入ったマダムキリコの協力により、窮地を脱する。しかし、そんな二人に、新たな問題が襲いかかる。末っ子の有沙に貿易会社の御曹司・香川友貴との見合い話が持ち上がったのだ。佐都は仲人の根岸から圭一への取りなしを頼まれていたが、うっかり忘れてしまった。有沙に責め立てられる佐都。健太は、家の繋がりを重要視する圭一ならこの縁談にはのらないだろうと有沙を慰める。ところが、見合いの席で香川家の経歴を耳にした途端、圭一の目の色が変わり・・・。
第6話
圭一が強引に進めた有沙の縁談を佐都と健太は止めようとしたが失敗。久美は、佐都に深山家を変えて欲しいと望みを託す。ところが、香川との結婚を嫌がっていた有沙は、香川を気に入り、早々に婚約してしまう。明人と美保子は、結婚準備を圭一に託され、婚約祝いの席を設けることになる。美保子は佐都と久美に婚約祝いをお茶会にしようと提案。久美が了承すると、美保子は佐都に雑用を押し付ける。しかし、話を聞いた八寿子は佐都にお手前で客をもてなすよう命令する。そんな中、佐都と健太は母の良恵に呼び出される。「まんぷく屋」の近くにある深山グループの土地に、ショッピングセンター誘致の話が持ち上がったのだ。
第7話
佐都は、有沙の婚約披露茶会を成功させ、久美だけでなく八寿子の信頼を得た。健太は、佐都の実家「まんぷく屋」が軒を連ねる商店街の近隣に圭一が仕組んだショッピングセンター誘致計画を阻止。佐都と健太は「まんぷく屋」で祝杯をあげるが、その席で、良恵が佐都の妊娠に気づく。佐都と健太から妊娠の報告を受けた圭一は久美とともに大喜び。幸せの絶頂にいる佐都だが、深山家での出産には様々なしきたりがあることを知る。そんな時、健太の秘書・泉の父・立花隆が環境大臣に就任したことを知った圭一はほくそ笑む。圭一は、まだ佐都を深山家から追い出す手段を考えていた。
第8話
佐都は健太との子供を身ごもるが、圭一は健太と秘書の泉を結婚させ、佐都を深山家から追い出す思惑があった。その思惑は環境大臣に就任した泉の父・立花とも一致。深山家と立花家を強く結びつける二人の思惑は実行に移され、泉も健太に積極的なアプローチする。圭一は佐都に、産まれた子供とともに深山家から出ていくよう厳命するが、佐都は抵抗し、それを聞いた母の良恵は、娘をバカにするなと激怒する。健太は良恵に会い、自分がもっと強くなり佐都と子供を守ると宣言。そんな健太に、良恵は絶対に負けないことを約束させる。
第9話
ある日、圭一の妹・春菜が深山家にやってくる。春菜は毎年決まった時期に深山家にやってきて、美保子と過ごすのが恒例だった。しかし、美保子は妊娠を表明したため外出させられないと、安定期に入った佐都が相手をすることになる。春菜はアイドルのヤマトの追っかけをしていて、ヤマトが出演する舞台に連れて行かれる佐都。二人が屋敷に帰ると圭一は「これ以上、無駄金を融通する気はない」と春菜を叱責。そして、佐都には子供の性別が判ったらすぐに報告するよう命令する。同じ頃、健太も参加する深山グループの役員会議に明人がリモートで出席し、休養の礼と自身が奔走するビッグプロジェクトについて述べる。一方、美保子はそれを知らず、家に戻らない明人に焦燥感を募らせる。
第10話
美保子は、圭一に偽の妊娠だと見抜かれ、ナイフに手を伸ばす。佐都は止めようとするが、突然産気づいてしまった。久美が使用人たちに指示を出し、深山家のリビングで無事に女の子を出産する。その後、佐都は赤ちゃんとともに病院に移り、健太、久美、良恵らに囲まれ、幸せな時間を過ごす。退院した佐都が深山家に戻ると、圭一は孫の顔を見ることなく、次は男の子を産めと命令する。健太は佐都をかばうが、使用人たちの目も厳しく、久美も男の子を産み分けるためのサプリメントを佐都に渡す。しかし佐都は、サプリメントは飲まないと圭一反論するが、深山家の存続のためだと激怒する圭一・・・。
最終話
健太が記憶喪失となり、別人のようになってしまい、佐都は娘の凛を連れて深山家から出て行った。圭一はこれで思惑通りとなりほくそ笑むが、女性を見下す彼の態度に、とうとう久美の堪忍袋の緒が切れる。一方、万野と手を組んだ明人は、健太が記憶を失って、圭一が彼を跡取りにしようとしていることを知り、深山家そのものを潰してしまおうと動き出した。ある日、佐都が実家の「まんぷく屋」で良恵を手伝っていると久美が訪ねて来て、今まで辛い思いをさせたと謝る。久美と入れ替わるように美保子もやってきて、圭一に罵られた時に気持ちを抑えられなくなった自分を佐都が止めてくれたことに感謝し、深山家の存続に関わる重大な問題を佐都に伝える。
(フジテレビ、木曜劇場「やんごとなき一族」より)
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