氷河衛(江口のりこ)は、電子書籍を手がけるベンチャー企業「スリースターブックス」社長。
裕福な家に生まれ、これまでお金に困ったことはなく、より多くの利益を出すため、せわしない日々を送っている。
そこに現れたのは年下の専門学生・春野優(赤楚衛二)。
衛とは真逆の人生で、愛はあるがお金がない。
アルバイト代をやりくりしてなんとか生活していたが、人生を変えるため、学歴不問のインターンに応募してきた。
衛は貧乏専門学生と出会い、会社に襲いかかる困難を次々と乗り越えて前へと進んでいく。
第1話
裕福な家庭に生まれた氷河衛は幼い頃に両親を亡くし、大学時代に知り合った一ノ瀬亮(戸次重幸)と電子書籍販売を手掛けるベンチャー企業「スリースターブックス」を立ち上げて成功した。そんなある日、亮からアプリ会社へ出資する提案を持ちかけられる。早速会議にかけるが、社員の反応は鈍い。その日は「スリースターブックス」のインターン採用試験日。春野優も試験を受けるため試験会場に向かっていたが・・・。
第2話
無一文で住むところもない春野優を氷河衛は自分のマンションに連れて行くとマンションの前で宮村空と今吉零子が待っていた。「スリースターブックス」に戻った衛は、当座必要なお金の工面について幹部たちと話し合う。幹部たちは一ノ瀬亮を探してお金を返してもらうか、警察に被害届を出した方が良いと迫るが・・・。優も「スリースターブックス」について来て、空に仮眠スペースを提供される。翌日、衛が出社すると島谷聡美が来ていて聡美は「MEDIA」社との業務提携を持ちかけられる。存続に必要な金を出すと言う聡美だが、衛に対してある条件を提示し・・・。
第3話
氷河衛の「スリースターブックス」は、オフィスビルから古い一軒家に引っ越し、再始動することになった。新生「スタースリーブックス」の初仕事として、衛は「ビッグバン作戦」を提案。有望な新人作家を自社で発掘するため、漫画コンクールを開催するという。また、並行して最近作品を描いていない漫画家や、まだ電子書籍化していない作家にも仕事のオファーを出すと言い、有名ながら近年は作品を発表していない、北別府に目星をつけていた。
第4話
春野優は「スリースターブックス」の社員として採用されることに。そんな中、一ノ瀬亮逮捕の情報が入ったことで、役員が集まり亮を相手に民事裁判を起こそうと協議する。衛は亮の面会に行くが、亮に民事裁判のことを伝えることができない。そんな衛に東海林達也は、亮に甘えてばかりの衛に期待した自分がバカみたいだと告げる。その後、衛が新生「スタースリーブックス」の目標として月5千万円の売り上げを掲げると、空は新しい企画への参画を提案する。それは、飲料メーカーのペットボトルのラベルに漫画を掲載するというもの。興味を示した衛は、早速、空とコンペの説明会に参加するが・・・。
第5話
春野優は氷河衛に告白した。優は宮村空に衛を取られたくないと言うが、衛は彼の告白をはぐらかそうとする。するとインターフォンが鳴り、島谷聡美がやってくる。衛は聡美を食卓に招き、旧「スリースターブックス」社員の再就職先を世話してくれたことへの礼を述べた。そんな衛に聡美は、次に何を考えているのかと尋ねる・・・。次の日、衛は社員たちに会社の新たな目標を掲げる。資料を読んでいた優は、人材育成の手段として挙げられていた留学に自分が行きたいと発言する。まだ軌道に乗っていない会社で海外留学出来る人間は優しかいないと、1年間の留学することになり・・・。
第6話
氷河衛は宮村空に抱きしめられたところに、酔い潰れた碇健二を連れた春野優が帰ってくる。優は問いただそうとするし、空と言い争いになり、衛は2人を仲裁する。優は衛に、実家の母のために空から金を借りた事を伝え、借金返済のため、夜間のアルバイトを始める。そんな中「三日月モバイル」への提携企画を再提出することになり、優は数人の社員たちと新たな企画書を見せるため会社に乗り込む。だが「三日月モバイル」は専務の大河一郎に牛耳られていて、優たちと同行した城戸密は、余計なことを話さないようにと釘を刺し・・・。
第7話
衛は優からプロポーズされたが、優は空に借金を返済するまで待って欲しいと頼む。零子は仲良さげな衛と優の会話を偶然聞いてしまい、衝撃を受ける。一方、「スリースターブックス」は森ノ宮大吾が設立した「フォレストモバイル」とのコラボ企画が正式に決定し、順風満帆と言えるような状況になって来た。さらに、旧「スリースターブックス」のオフィスに入っている「フォレストモバイル」に移転計画があることを知ったリリカや達也たちは、元のオフィスに戻れるかもしれないと希望を持つ。そんな中、リリカは彩の様子がおかしいことに気付く。
第8話
「スリースターブックス」は、以前のオフィスに戻ることができる寸前まで業績が回復した。そんな中、氷河衛と春野優が結婚する予定であることを宮村空と今吉零子ら仲間たちが知り、突然のことに衝撃を受ける。今吉は出社時間を早めて会社に行き、衛に「スリースターブックス」を辞めると告げる。衛は今吉を引き留めようとするが、今吉の決意は固い。また、田中リリカだけが気づいていた鮫島彩の妊娠も、衛が知ることになる。さまざまな問題が浮き彫りになり、「スリースターブックス」の仲間たちに崩壊の危機が訪れようとしていた。
第9話
強盗に刺された優は、衛の献身的な手助けを受けて回復し、2人は晴れて婚姻届を提出した。また、今吉、鮫島を引き留めた「スリースターブックス」は以前のオフィスビルへ移転し、1年後には株式上場を考慮するまでに成長する。そんなある日、衛は役員会議で、自身の勤務形態をリモートに変えたいと言いだす。出産育児を経験している鮫島から、リモートワークの課題を指摘され、経験のために自分で運用してみたいというのだ。リリカは衛のリモートワークを懸念し、宮村に相談する。ナンバー1の衛がリモートを続けるなら、明確なナンバー2を据えるべきだと言う。
第10話
衛と優の家に、桜と良次が謝りに来たが、優は工場をやめた方が良いと言い放ち、2人に金を渡して出て行ってしまう。しばらくして優が家に帰ると、衛は話があると切り出すし、自分たち夫婦の今後について話し合い、ある結論に至る。次の日、衛は「スリースターブックス」の仲間に体調のことを打ち明ける。すでにそのことを知っていた空以外のメンバーたちは驚くものの話を受け入れる。衛は休養を取ることになり、優はCOOを続けることに。その後、優は空に謝り、衛は今吉たちと食事へ行くなど、仲間たちの絆は一段と強まっているかのように思えたが、碇は今後の自分の身の振り方を模索していた。そして空も・・・。
最終話
島谷聡美の「MEDIA」社が、氷河衛の「スリースターブックス」にTOB(敵対的買収)を仕掛けるという連絡を受ける。そしてTOB成功後は宮村空をCEOに据えると言うのだ。衛と優は空に真偽を問うと、空は、自分も「やりたいことをやってみたくなった」そうだ。衛と優は役員を集めて、聡美が2年前から空のヘッドハンティングを開始したことや、「MEDIA」が欲しいのは「スリースターブックス」が持つ作品と作家のライセンスだけだと言う事をはなす。衛は「MEDIA」のTOBに対抗して、ホワイトナイト(友好的に買収・合併してくれる相手)を探すことになる・・・。
(フジテレビ、木曜劇場「SUPER RICH(スーパーリッチ)」より)
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