真相は愛で消える。
全ては、愛するがゆえに。
殺人事件の重要参考人・真田梨央(吉高由里子)。
梨央の初恋の相手であり事件の真相を追う捜査一課の刑事・宮崎大輝(松下洸平)。
そして梨央を守ろうとする梨央の会社の法務部に所属する弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)。
梨央が青春時代を過ごしていた田舎町で失踪事件が発生。
15年後、実業家となった梨央の前に事件の関係者が現れ、止まっていた歯車が動き出す。
15年前の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていく・・・。
第1話
15年前、岐阜県の田舎町。梨央は東京の大学の薬学部を目指す高校3年生。父・朝宮達雄(光石研)は白山大学陸上部男子寮の寮夫として忙しかったため、弟・優(柊木陽太)の面倒をよく見ていた。その梨央が恋心を抱いていたのが、陸上部のエースである大輝。彼が出場する駅伝に駆けつけ、声援を送る梨央。大輝も梨央に思いを寄せており、彼女の入試が終わったら告白しようと決めていた。そんなある日の夜、達雄が留守中の寮で事件が起こる・・・。梨央を心配した母・真田梓(薬師丸ひろ子)は、弁護士の加瀬賢一郎(井浦新)を梨央の元へと向かわせる。
第2話
捜査一課の刑事になった大輝は梨央に任意同行を求め、遺体で発見された昭との関係や、昭の息子・康介の遺留品について聴取する。その後会社に戻った梨央に、専務の後藤はしおりから入手した写真を見せ、昭との関係を追及。梨央を心配した弁護士の加瀬は、今後は一人で警察と会わないよう約束させる。14年前の2007年、真田家の生活で梨央は、兄・政信との対立や弟の優と自由に連絡が取れないなど、慣れない生活を送っていた。そんな中、加瀬の支えによって大学には通っていた梨央だが、久しぶりに優と再会し衝撃的な真実を聞くことになる・・・。
第3話
梨央は大輝から「友達として話をしたい」と言われ、近所の馴染みの鉄板焼き店へ。ぎこちないながらも昔のような空気が梨央と大輝の間を流れ、事件当夜のことを梨央が話し始める。署に戻った大輝は、事件当夜の梨央の足取りを防犯カメラで確認。梨央の話に矛盾はなく、桑田も梨央は犯人ではないと感じるが、どこか煮え切らない大輝の態度がひっかかる。そんな折、脅迫メールが「真田ウェルネス」に届く。専務の後藤は事業説明会の中止を進言するが、新薬開発を成功させたい梨央は「中止はしない」と断言。アナリストやメディアに評価されて新薬が承認されれば、突然姿を消した弟の優が戻ってくるかもしれないという思いもあった。
第4話
事業説明会での騒動に加え、真田ウェルネスの疑惑を追及する記事のゲラが出回り、梨央は窮地に追い込まれる。後藤は情報屋に会社の事情を嗅ぎ回るしおりを調べるよう指示を出す。その頃、警察は殺人事件の被害者である昭に500万円を渡した男の足取りを追っていた。大輝と桑田は、梨央と加瀬に男の心当たりがないか、そして事件当夜の加瀬の行動について聴取する。翌朝、「疑惑だらけの治験薬」という真田ウェルネスを中傷する記事がネットで流れる。そして不安を感じた被験者が治験の中断を申し出る事態に・・・。社内にも動揺が広がり、真田グループの株価にまで影響が出始めていた。
第5話
梨央と弟の優は、ついに再会する。優はこれまでどんな人生を歩んできたか、そして携帯電話の記録動画から自分の罪を打ち明ける。一方、警察は、イヤホン男の住居を割り出し、男と優が同一人物であることを突き止めた。さらに、元陸上部員で15年前に大麻事件を起こした長嶋のもとを大輝が訪ね、事件当夜に関してある重要な証言を得る。そんな中、加瀬は真田グループを嗅ぎ回るしおりについて調査し、後藤との接点を突き止める。そして梨央は、優と語り合い、ある大胆な行動に出るのだった・・・。
第6話
警察に連行された優と面会した加瀬は、15年前の事件だけでなく昭の殺害も自分がやったと告げられる。そして、イヤホン型カメラに、公園で昭と争った時の様子が写っていて、その動画データを解析することに。梨央は加瀬から優の状況を聞き、優しく励まされる。そして、民間の科捜研に依頼していた動画データの解析が完了し、加瀬はある疑問を抱く。また警察も、優の証言による裏取をもとに現場周辺で聞き込みを進めるが・・・。
第7話
しおりは、梨央に対して真田グループの不正について追及する。梨央は話が理解できず、その場を去るが、しおりが自分や優のことを昔から知っていたような口ぶりに違和感を感じた。優が昭の死には関与していないことが証明され、梨央と一緒に暮らすことに。一方、大輝と桑田は、15年前の事件の捜査から浮上したしおりと接触。ある恨みが昭殺害事件につながった可能性があることを掴むが、しおりにはアリバイがあった。さらに、しおりは真田ウェルネスが経営する老人ホームに出入りし、真田グループの不正を執拗に追う。
第8話
昭殺害事件の参考人となっていた、しおりの遺体が発見された。雑居ビルから転落したようだが、捜査一課係長の山尾は事件性を疑う。梨央は、秘書の児島からしおりと後藤がもめていたようだと聞かされる。前日に梨央としおりが会っていたため、警察から事情聴取を受けることになる。そんな彼女を、所轄の生活安全課に異動になった大輝が、母が送ってくれたという故郷の酒を持って訪ねてきた。二人の間には穏やかな時間が流れ、とある約束を交わす。一方、しおりの周辺を捜査していた桑田は、山尾から、事件のネタを大輝からうまく聞き出すよう命令される。
第9話
昭の遺体と共に池の中で見つかったウェルネスホームのペンは、会社設立の記念品として梓が作った特注品だった。そのペンは梨央、加瀬、後藤、政信、梓の5人だけが持っているものだった。5人中の誰かが事件の時に落とした可能性があると警察は睨んで捜査が進められていた。同じ頃、富山県警の藤井が大輝を訪ねて来て、いつものように軽口をたたくが、帰り際、藤井が大輝に何かを言いかけてやめたことが気になった。そして真田ウェルネスの寄付金詐欺疑惑と、しおりの不審死に関する週刊誌のスクープ記事が出る。
最終話
最愛が狂わせた運命の結末!どんな事実でも、私たちは受け入れる覚悟です。ついに、すべての真実が明らかに・・・!それぞれの最愛とは・・・そして梨央が下す決断とは・・・?
(TBSテレビ、金曜ドラマ「最愛」より)
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