あの変わり者の天才放射線技師が帰ってくる!
チーム「ラジハ」が「視えない病」を診つけ出す!!
五十嵐唯織(窪田正孝)は、米国のピレス教授から、人工知能を使った読影補助ソフトの開発プロジェクトに誘われ渡米した。
第1話
それから2年。プロジェクトが一段落し日本に帰国した唯織は「甘春総合病院」への復帰を望んでいた。しかし院長だった大森渚(和久井映見)の後を引き継いだ新院長の灰島将人(髙嶋政宏)が病院の合理化を実施。読影は外部の「遠隔画像診断センター」に委託し、ラジエーションハウスも規模を縮小された。そんなある日、ヴァイオリニストの宝生真凛がリサイタル中に倒れ、客席にいた灰島は、彼女を甘春総合病院へ救急搬送することに・・・。
第2話
以前から甘春総合病院の脳外科でてんかんの治療中だった小学生の速川走太は、陸上大会中に発作を起こして頭部を強打し、甘春総合病院に運び込まれた。杏は、外科手術を選択する可能性に言及するが、唯織は、治療の選択肢を増やすために、詳しい検査をしてはどうかと提案するが・・・。同じころ、庭木の手入れ中に転落したという患者・柳田哲平の検査を裕乃が担当する・・・。
第3話
辻村は、杏に思いを伝えたことを唯織に明かす。同じ頃、軒下は、マッチングアプリで知り合った絶世の美女からデートの約束をすっぽかされて荒れていた。その日、軒下は、入院患者の荒井和真のレントゲン検査をし、和真に付き添っていた幼なじみの宮本すみれが、声をかけてきた。軒下とのデートをすっぽかした絶世の美女とは、すみれだったのだ。すみれは、和真がスケートボードの練習中に転倒してケガをし、病院まで付き添ったせいでデートに行けなかったことを軒下にわびる。そしてすみれは、「埋め合わせがしたい」と言って軒下をデートに誘うが・・・。
第4話
甘春総合病院のラジエーションハウスに、たまきの母・るり子が突然訪ねてくる。独身のたまきを心配し、親同伴の見合いをセッティングしてくれるという結婚相談所のパンフレットをたまきに手渡すが・・・。実は前夜、自宅マンションでぎっくり腰を起こし、小野寺に助けを求めたばかりだった。そんな中、堀田成美が腹痛を訴え救急搬送されてくる。成美のレントゲン写真を見た杏は、便秘だと判断するが、唯織は、便秘の原因のひとつに大腸がんがあり、成美が40歳であることも考慮し、「一度きちんと大腸の検査をした方がいいのではないか」と進言する。
第5話
ラジエーションハウスの冷蔵庫が故障した。時を同じくして、新たな医療機器や備品の購入許可を求める「備品選定委員会」が開催されていた。技師長の小野寺は、そこで冷蔵庫を申請するが、院長の灰島からそれ相応の成果を出してからにしろと言われてしまう。そんな折、灰島は小野寺に、人件費削減のため、技師の中から早期退職者を1人選ぶよう命じられる。だが小野寺は他のことならどんなことでもやるので考え直してほしいと訴えた。すると灰島は、セレブをターゲットに、高いサービスを提供するプレミアム人間ドックの導入を指示する。
第6話
ある日、辻村は、唯織の目の前で杏を誘い、一緒にランチに出かけるが、辻村が医療過誤で訴えられたので至急戻るよう灰島から連絡が入る。同じころ、田中が男性患者のMRI検査を行っていたが、軒下は、自分が撮り直すといって再検査を行う。実は、辻村を医療過誤で訴えたのは、この患者・武藤という弁護士だった。武藤は、精密検査と言う名目で甘春総合病院に入り込み、スタッフの仕事ぶりや設備をチェックしていた。武藤は、辻村が重大な病気を見逃したと告げ、思い当たることがあったら連絡してほしいとラジハメンバーたちに頼む。
第7話
杏の父親で離島で診療所を開いている正一が、外科手術も不可能なすい臓がんの画像を持って唯織を訪ねてくる。そして杏は、正一からすい臓がんであることと、積極的な治療を受けるつもりはないことを告げられる。島に渡ったときから最後まで白衣を脱がないと決め、患者ではなく医師であり続けたいという正一。ショックを受けた杏は、別の病気である可能性を信じようとするが・・・。甘春総合病院では、路上で倒れていた男性・今井陽一が緊急搬送されてくる。陽一は26歳という若さだったが、精巣ガンが全身に転移しており、抗がん剤の影響で心筋梗塞を起こしたのだと思われた。
第8話
杏のインタビューが雑誌に掲載された。唯織は、放射線科医のやりがいについて話す杏の笑顔の写真に夢中になる。同じ頃、裕乃は自分の頭皮に10円ハゲがあるのを見つけ、激しいショックを受けていた。そんな裕乃のもとへ、高校時代の担任だった熊田太志が、学校で具合が悪くなった生徒に付き添って甘春総合病院にやってきた。そして裕乃に、進路に悩む後輩たちに、放射線技師の仕事について話してほしいというのだ。ほどなく裕乃は、熊田が連れてきた女子高生・花倉乃愛の検査を担当する。3ヵ月ほど前から急にふらつくようになったらしい。乃愛は、痩せてはいたが下腹だけがポッコリと出ていた。
第9話
唯織から「僕がずっと心から尊敬している医者は、甘春先生・・・あなたですから」と言われ、そのことが頭から離れない杏。そして、唯織がチームの一員だったピレス教授のサイトで「留学生募集」の文字に目を止める。一方、田中は、新しい撮影技術を考案した事を脳外科医の渋谷に売り込んでいた。しかし田中は、基礎が身についてない事を渋谷に指摘され、落ち込んでしまう。そんな田中に、別れた妻・幸子から、再婚することになったというメールが届き・・・。ある日、ラジハに、医療メーカーの営業マン・山田福造がやってくる。山田は造影剤の販売に来ていたが、十分在庫がある事から小野寺に追い返された。そこへ唯織が声をかけた。彼の左耳が聞こえにくくなっているのではないかと気づいて・・・。
第10話
渚は、唯織たちに胎児の心エコー画像を見せ、協力を求めた。この胎児は「純型肺動脈閉鎖症」を起こして心臓から肺に血液が行かなくなっていたのだ。503号室に入院中の母親・池田しずくは心臓カテーテルでの治療を望んでいるという。そこに、鏑木が現れ、渚をこの患者の担当から外すという灰島の決定を告げる。灰島は、新生児への心臓カテーテル治療は前例がないため、外科手術で対処するよう指示していた。裕乃たちは、何故渚がカテーテル治療にこだわるのか疑問を抱く。実績のある外科的アプローチの方が無難な選択肢だからだ。
最終話
唯織と杏は、小学校時代の同級生だった郷田一平との再会する。杏は、一平の言葉で唯織が同じ小学校の同級生だったという記憶を思い起こそうとするが、一平は突然意識を失って倒れてしまう。頭部CT検査の結果、一平の左中大脳動脈に血栓閉塞が見つかる。そして一平が甘春総合病院で眼科や皮膚科、消化器内科など、いくつもの科を受診していることが発覚する。杏たちは、何か別の病気が隠れている可能性を考えて追加の検査を行うことに。唯織は一平の病室を訪れる。そこで一平は、唯織の存在を忘れていた杏のことに触れる。杏は、転校する唯織を駅まで見送りに行った帰りに事故に遭い、そこで兄を失っていたのだった。
特別編
杏は、唯織と幼い頃に交わしたの「約束」を思い出し、そしてワシントンの放射線科医の権威・ピレス教授のもとへ留学する。ある日、いつものように仕事に追われていたラジハメンバーのもとに、放射線技師長の小野寺の息子・大樹がやってくる。小野寺は休みだったが、大樹は、冬期講習の振込用紙を取り出し「必ず振り込むよう、父に伝えておいてください」と頼む。もうすぐ受験だという大樹は「みなさんはどうして放射線技師になったのですか?」と尋ねる。しかし「あ、やっぱり何でもないです。今のは忘れてください」と取り消す。そんな大樹の様子を見て、父のようになりたいのではないかと思ったラジハメンバーは、帰ろうとしている大樹を呼び止め「技師の仕事を見学していかないか」と提案する。
(フジテレビ、月9ドラマ「ラジエーションハウス 2 放射線科の診断レポート」より)
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