大学を卒業した飛田匡(鈴鹿央士)は、失踪した父を捜すため、探偵学校に入学した。
しかし、密室の謎、アリバイトリック、犯人探し・・・そんなテレビで見るような華やかなものではなく、地道でキツイ探偵の姿に幻滅するも、次第に「気になると解決するまで眠れなくなる」その特異な能力を発揮するようになり・・・。
浮気、痴情のもつれ、ストーカー対策、盗聴・盗撮調査、過去を探る信用調査、失踪者追跡。
生徒達は、一筋縄ではいかぬ人の心の複雑さを目の当たりにする。
探偵学校を舞台に、心の謎に直面することで成長する探偵の卵たちの物語。
第1話
卒業式から帰宅した飛田匡に残されていた、父・迅平(板尾創路)からの手紙。「大学卒業おめでとう。父さんも、お前から卒業します」突然、父が失踪した。推理小説作家の迅平は、かつては賞候補にもなった売れっ子だったが、最近は見る陰もなかった。破天荒で自由奔放な迅平は、貯金を食いつぶし、莫大な借金だけが残されていた。匡は、警察に届けるが、事件性ゼロの失踪であるため、全く取り合ってもらえず、父の著書から出てきた名刺を頼りに、ジョーカー探偵社に足を運んだ。失踪調査にかかる費用は莫大でとても払えないが、探偵学校の生徒募集を目にすると、学費は調査費用より遥かに安い。ここを卒業すれば、探偵として迅平も探せるのではないかと考えた匡は、ジョーカー探偵学校への入学を決意する。
第2話
ジョーカー探偵学校の女講師・皆川瑠依(冨樫真)の授業は盗聴盗撮。課題はビル内に合計20台の盗聴器と隠しカメラが仕掛けられている。そのすべてを1時間以内に発見すること。生徒たちは、瑠依から調査のやり方を教えてもらい、機材を持ってそれぞれに散っていく。残り1分で匡があることに気づき、課題はクリアできたかに見えたが、瑠依は「全員失格」だと言う。その日、朋香(堀田真由)は幼馴染の上原麻里乃(菅野莉央)の家へ。麻里乃が有名マジシャン・SHOGO(MASAKI)から盗撮されていると聞いて、学校の盗聴盗撮機材を拝借してきた。
第3話
今回の講師、正田正一は一見「普通」に見える男だが、聞き込みのスペシャリスト。正田はここ数日、生徒たちが気づかない内に接近・会話し、それぞれの実状を探っていたのだった。正田の授業は聞き込み話法を利用した信用調査。対象者の人生を大きく左右する可能性があるため、誤った信用調査をしたチームは、我が校から即退場。相手に調査がバレた時点でもアウト。対象者は、ジョーカー探偵社の採用試験に残った3人の中から、経歴詐称をしている人物を1週間で突き止めるというもの。匡のチームは藤巻と都賀。藤巻は、コミュ症の都賀に聞き込みはできないと、報告書の作成のみを指示。しかし後日、都賀の調査が相手にバレて学校にクレームが入った。
第4話
今回の授業は行方調査。匡は、失踪した父親を捜すため入校したため、人一倍気合が入る。ところが教室に入って来たのは校長の新偕理子。「あなたがたに行方調査を教えるはずだった講師は行方不明になりました」理子は依頼者からの調査費300万を持って失踪した担当講師・山田一郎の行方調査の課題を言い渡す。「期限は3日間」「見つけられなきゃ失格」という厳しい条件付き・・・。山田のパソコンを探ると、水商売風の女性の写真を発見。その女性が山田の元調査対象者で、その後も関係が続いていると判明する。
第5話
「俺はお前の親父の元同僚だ」。匡は、謎の男により父の迅平が元探偵であることを知った。現状を整理するため、学校の入ったビルの屋上で考え事をしていると、目の前に迅平が現れる!新人探偵がテーマとなる新作の取材に来たという。立ち話をするも、一瞬目を離した隙に、走り去っていく迅平・・・。今回の課題は、100時間を超す浮気調査の資料動画を7人で見て調査報告書を作ること。調査とは調査報告書を制作することで初めて完結するものであるため、匡らは、これまでの報告書を見て、日本語の間違いなど次々ダメ出しをして行く。そんな中、匡と野木は探偵社に入るのを迷う白浜紀子を見かける。
第6話
今回の課題は、実際のストーカー調査。依頼人の萩本あかりと恋人の乾剛から被害内容を聞く匡たち。あかりは半年前から誰かに跡をつけられたり、無言電話が続くようになったが、スタイリストとして客が増えた今、お店を辞めたくないと話す。そして乾は美容院で働くあかりに気がある客ではないかと話す。調査期間は3日間。早速張り込みをと意気込む生徒たちに、講師の森村は朋香と純子ら女性は教室で作業するよう指示。調査1日目。あかりの美容院では匡と藤巻、丸川、そして今回特別に生徒へのサポートを理子から許された森村が張り込みを担当。あかりのマンションでは都賀と野木が張り込み、それぞれ出入りする人物の写真や動画を撮影。朋香と純子は、送られて来たデータの整理分析をする。
第7話
純子が社長室で見つけた古い集合写真に理子と一緒に父の迅平が写っている理由を聞くため、匡は社長室へ。そして、匡は写真に迅平を追っていた謎の男を見つけて驚く。理子曰く、謎の男は東堂克己と言い、3人は昔同じ探偵社で働くも、探偵業についての考え方で意見が食い違っていたと言う。「飛田迅平は最低の探偵だった」今から20年前、沢木によると、小泉文乃という依頼者が、恩人・小田切達也を探して欲しいとやって来た。だが、実際には小田切は文乃の恩人ではなく、未来を潰した人物だった。それでも依頼者のためなら何でもする迅平は、文乃に小田切の調査報告書を渡してしまう。そして、悲劇が起こり、信用を失った迅平は業界を去ったという。
最終話
匡は、東堂から20年前の依頼者・文乃の現住所を知った。文乃が夫と暮らす家を、朋香と藤巻が物陰から窺っていると、ゴミ捨て場を漁る迅平の姿が・・・。匡は、「文乃が復讐することをわかっていて小田切の居場所を教えたのか」と迅平に詰め寄る。「全部俺の責任だ」と言う迅平に、藤巻は突然ナイフを向ける・・・。「小田切達也は、俺の親父だ」そして、藤巻が迅平に襲いかかる。匡と朋香が藤巻を懸命に制止しようとするが・・・。そんな中、匡に発信者不明のメールが届く。「お前の父親は、罠にハメられた」。純子、野木、丸川、都賀らも謎の解明に協力することに。
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(東海テレビ、オトナの土ドラ「クロステイル ~探偵教室~」より)
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