筋金入りのヤンキー一家の次男・難破剛(間宮祥太朗)は、家族に内緒で健全な高校に入学する。
家族の前では特攻服を着たバリバリのヤンキーで、学校では制服を着た真面目な高校生という二重生活をスタート。
学校では優等生として美術部に入部するが、いじめられている友人を放っておけず、特攻服に着替えて助けたことで、正体不明の最強ヤンキーとしてのし上がってしまう。
二重生活をしながら、真面目な白百合高校で普通の生活を送ることは出来るのか?
第1話
難破剛は、筋金入りのヤンキー一家の次男。10代のころ千葉最強のヤンキーだった父・勝(宇梶剛士)、レディースの総長だった母・ナオミ(鈴木紗理奈)、高校時代に関東を完全制覇した兄・猛(満島真之介)、改造自転車を乗り回す妹・吟子(原菜乃華)。そんな一家で育った剛は、県内屈指のヤンキー校として知られる市松高校への入学を期待されていた。登校初日の朝、特注の特攻服に身を包んだ剛は、家族の派手な見送りを受け家を出た。だが、その途中で公園のトイレに立ち寄った剛は、特攻服から学生服に着替え、市松高校ではなく、白百合高校の門をくぐる。実は剛は、家族に内緒で健全な普通の高校に入学していたのだ。
第2話
白百合高校美術部は、次の日曜日に公園で写生大会を行うことになる。休日だから私服でいいと言われたものの、剛はヤンキー服しか持っていないため、悩んでいると、下校途中の市松高校の伍代に出会う。伍代は、市松高校の2年生グループとケンカになり、左腕にギプスをはめていた。伍代から、何故白百合に通っているのかと尋ねられた剛は、ヤンキーには向いていないから普通に勉強したり、部活したりしたかったと正直に打ち明ける。そして剛は、伍代に服を選んでほしいと頼む。写生大会当日、伍代に選んでもらった服で参加した剛は、公園のベンチに深雪と並んで座り、デッサンを始める。
第3話
夏休み最後の日、難破剛は、伍代と島崎を誘って釣りに出かけると、深雪から緊急事態の連絡が入った。深雪に会うために白百合高校へと向かった剛は、途中でバイクに乗った真宮翔から声をかけられる。伍代を探しているらしいが、剛は知らないととぼける。深雪の緊急の用事とは、全く手を付けていなかった宿題を写させてほしいというものだった。事情を聞いてノートを貸した剛は、「夏休み、あのゴリラみたいなヤツに会ったりしたの?」と尋ねた。以前に剛と深雪は、市松高校と千鳥商業のヤンキーたちがケンカをしている場面に出くわし、巻き込まれた子どもが転倒してしまった。それ怒った深雪は、子どもにぶつかったヤンキーを怒鳴りつけたのだ。千鳥商業の大丸大助は、その姿にひと目ぼれし・・・。
第4話
男なら自分で正体明かせ・・・。千鳥商業の大丸大助から言われた言葉が頭から離れない剛・・・。剛が美術部から追い出されたことを心配していた深雪は、一緒に行くから部長の東ミチルに謝ろうと提案する。剛はそんな深雪に、コンクールに出展する予定だった絵を完成させ、深雪にも言わなければならないことがあると返す。一方、大丸は幼いころからのツレで、同じ高校に通う斎藤ヒロが市松高校の伍代にやられたと知る。大丸は、伍代が卑怯な手を使ってヒロを痛めつけたと聞かされ、人数を集めて市松高校に乗り込もうとする2年の郷田健吾を制し「伍代はオレがやる!」と宣言した。
第5話
剛が帰宅すると、市松高校の剛のツレを名乗る男が家に上がりこんでいた。男の正体は、市松高校のアタマ・陣内一久だった。陣内は、ナオミの手料理でもてなされ、帰り際に猛から名前を尋ねられる。そこで初めて陣内と名乗り、剛は途中まで送るといって一緒に難破家を出たそして剛に対し「調子に乗るなよ、特服」と言い放つ。一方、妹・吟子は、高浜一中3年の佐藤淳一と知り合う。佐藤が吟子の後をつけていると勘違いした難破家の愛犬・松が、吠えたことがきっかけだった。佐藤と親しくなった吟子は、彼に勉強を教えてもらうことになるが、実は佐藤はヤンキーが嫌いなようで・・・。
第6話
家族に嘘をついて白百合高校に通い始まて1年、いつの間にか千葉を制覇していた剛は2年生に進級した。美術部は、卒業した東ミチルに代わって西田リョウが新部長に、剛が副部長、深雪が副々部長に就任。そして新1年生も入部していた。深雪と同じクラスになったが、剛は深雪の人気がどんどん上がっていることを心配していた。剛は、その悩みを伍代や大丸に打ち明ける。彼女がいるらしい伍代にアドバイスを求める剛。伍代は「このまま何もしなければ、いつかは誰かに取られるのは確実だ」と言う。意を決した剛は「ずっと好きでした。明日、直接お話させてください」と書いた手紙を深雪の下駄箱に入れ・・・。
第7話
剛は、クラスの多数決で次期生徒会長に立候補することになった。その話を聞いた伍代と大丸は、目立ち過ぎだと言って心配する。実際、特服のウワサはすでに関東中に知れ渡っていて、この日も剛は遠征してきた埼玉のトップとやり合ったばかりだった。それでも剛は、応援してくれているクラスメートのためにも、真剣に選挙活動に挑もうとしていた。生徒会長選挙当日、剛は「僕はこの白百合高校での毎日が本当に楽しくて・・・。明日、この生活が終わっても後悔しないように毎日を過ごしたいと思っていて」と演説する。そして晴れて、次期生徒会長に選ばれた。
第8話
白百合高校の3年生は、修学旅行で広島へ行くことになっていた。出発前夜、剛は伍代や大丸とつるんで遊びにいくと、大丸の中学時代の同級生・水野友美と偶然再会する。友美は、大丸が片想いしていた相手だが、思いを伝える前に彼女が急に引っ越してしまったのだ。大丸は再会を喜び、今どこで何をしているのかと尋ねると、友美は「大ちゃんには関係ない」と言い、キャバクラ店が入る雑居ビルに消えてしまう。大丸は心配になり、剛と別れた後、伍代と二人で雑居ビルの前で彼女を待つ。やがて店を出てきた友美は、母親の再婚相手のDV男から逃げるために、福岡の親戚を頼る。そして友美は兄の幸男と暮らすために引っ越したと大丸に打ち明ける。
第9話
白百合高校に、突然難破家長兄の猛が現れた。吟子が家庭科の宿題だといって作っていた巾着袋を持ってゆくのを忘れていたため、届けに来たのだ。吟子は、猛に感謝し礼を言う。すると猛は、市松高校のアタマを張っている剛を見に、隣の市松に向かって歩き出してしまう。猛に気づいた伍代が「難破は、駅前まで昼飯を食べに行っている」と誤魔化してくれた。猛が帰っていくのを見て、ホッと胸をなでおろす剛と吟子。そして、進路のことで悩んでいた剛は、伍代や大丸に相談する。伍代は、自分の人生なのだから難しく考えないで好きにやればいいと助言する。
最終話
白百合高校に乗り込んできた不良たちを相手に大立ち回りを演じた剛は、警察に連行されてしまう。知らせを受けた父と母は、剛を引き取り、家に連れ帰った。剛は、迷惑をかけた家族に土下座して謝ろうとすると「何も悪いことしてねぇのに男が土下座なんかするな」と父から言われる。妹の吟子は、剛が戻ってきたことを喜び号泣するが、兄の猛だけはまだ剛のことを許せず・・・。そして無期停学になっていた剛に、校長の岩城は、退学処分を決定する。深雪たちクラスメートは、剛から事情も聴かずに一方的に処分を下した岩城に猛反発。剛を救うためにある行動に出て・・・。
特別編(全開バリバリでアリガト編)
難破家の面々は、愛犬・松の誕生日パーティーをサプライズで開こうと計画する。発案者は父・勝で、みんなで楽しそうに企画会議をしていた。その間、全く相手にされなかった松は、仲間外れにされたと思い、すっかり落ち込んで家を出て行ってしまう。あてもなく彷徨っていた松は、この2年半に起きた出来事を思い出す。そんな中、松は、伍代や大丸、深雪たちに出会う。実は伍代と大丸は、退学危機にあった剛のために裏で動いていたことが明らかに。そして、深雪は、剛に手紙を書いていたが渡せないままになっていた。松はその手紙をくわえて・・・。
Twitter Instagram
(フジテレビ、水10ドラマ「ナンバMG5」より)
|