岩崎和佳(奈緒)は、人生崖っぷちのシングルマザー。
家なし、金なし、仕事なしで、食べるためには何でもやる!と思っていたけど・・・。
ひょんなことから1人の漁師・片岡洋(堤真一)に出会い「漁船団の立て直しに力を貸してほしい」と懇願される。
思いがけないオファーを受け、荒くれ漁師たちのボスになり、漁師たちの夢を一緒に背負うことになる。
「ファーストペンギンのように、誰かが飛び込めば、群れはついて来る!」
しがらみだらけの漁業の世界で、ド素人ゆえの大胆さで、古い常識や慣習を次々と打ち破り、まさかの大革命を巻き起こす!
第1話
シングルマザー・岩崎和佳は、家なし、金なし、仕事なし・・・5才の一人息子・進を連れて、寂れた港町・汐ヶ崎に移り住んできた。地元のホテルで仲居として働いていたある日、漁船団「さんし船団丸」の社長・片岡洋と出会う。漁師たちの高齢化が進み、漁獲量も減りゆく港の窮状を憂い、かつての賑わいを取り戻したいと考える片岡だが、これといった打開策も見いだせなかった。そんな中、地元漁協の組合長・杉浦久光の古希を祝う宴会の場で、仲居として働く和佳の姿を偶然見かけた片岡は、彼女の機転と働きぶりに感心し「浜の立て直し」を頼み込む。
第2話
地元漁協に頭が上がらない片岡は、漁協の組合長・杉浦に詫びを入れに行く。和佳は、漁協だけでなく、漁師たちまで敵に回して孤立してしまうが、それでも諦めきれず、新たな作戦を考え決行することに!早速、和佳は片岡たちに「お魚ボックス」の注文が取れたから魚を分けてほしいとお願いする。しかし片岡は、杉浦と約束したからと、魚を1匹も譲ってくれない。そこで和佳は、仲買人から魚を仕入れようとするが、既にそこにも杉浦の息がかかっており・・・。更に杉浦の圧力は、和佳が勤めるホテルにまで及び、仲居の仕事を辞めざるを得ない状況となり、従業員寮も出て行かなければならなくなってしまう。
第3話
和佳は「お魚ボックス」の注文を増やすため、東京の飲食店に営業をしに行く。息子の進を昼は保育園、夜はママ友・そよに預けて、東京との往復を繰り返す多忙な日々を送っていたのだが・・・。その頃漁港では、漁協の組合長・杉浦が吹聴した、和佳は詐欺師であるという噂が広まりつつあった。進の誕生日、この日も和佳は東京に出かけており、進は片岡たちと一緒に、船団の事務所で帰りを待つことになるが、約束の時間を過ぎても帰って来ず、何度電話をかけても繋がらない。翌朝になっても連絡がつかない和佳のことを、漁師たちは「男と一緒なのでは?」と疑い始めるが、片岡だけは和佳を信じようとする。そこに磯田が会社の出納記録を持ってきて、船団の口座から、大金が引き出されていたことが発覚し・・・!?
第4話
漁協からの嫌がらせにも負けず、さんし船団丸の漁師たちは、和佳を中心にまとまり始めた、。「お魚ボックス」の注文も順調に増え始めたのだが「魚が痛んでいる」「注文が間違っている」などクレームが続出する。和佳は、苦情のたびに代品を送る羽目になり、注文が増えても大赤字!漁師たちへの追加報酬もほとんど支払えず、皆の士気は下がっていく。片岡は、そんな状況を見かね、和佳に無断でクレーム対応を開始。片岡が「悪いのは魚ではなく料理人の腕」とお客さんに言い返していることを知った和佳は激怒し、2人は大喧嘩に・・・!そんな和佳のもとに、東京のフレンチレストランのシェフ・流山から連絡が入る。
第5話
和佳の「お魚ボックス」の売上は好調で、その将来性を見込んで、銀行が融資をしてくれることになった。設備も整い、漁師たちの報酬もアップし、更に山藤そよが事務員として加わり、漁師たちのモチベーションは急上昇!そんなある日、和佳が「先生」と呼ぶ相談相手・琴平祐介が「大事な話がある」と言って東京からやって来た。それを漁協の組合長・杉浦に偶然目撃され、杉浦は何かを思いついた様子で、不敵な笑みを浮かべる。そんな中、杉浦から片岡に連絡が入り「先生」の正体が明らかに!杉浦の話を聞いた片岡は「わしゃもうボックスなんかやらんけぇの!」と・・・!?
第6話
和佳は、永沢から突然「子どもができたから会社を辞める」と告げられる。そして、遠距離恋愛中の永沢の彼女・白峰アイナに会いに行き、事情を探ろうとするが、アイナは「ずっと漁師をやめてほしかった」と笑顔でかわされる。そんな和佳のもとに、テレビ局から「お魚ボックスの将来性を見込んで取材をさせてほしい」と連絡が入る。テレビで「将来有望なビジネス」だと取り上げられれば、アイナの気持ちも変わるのではないかと思い立った和佳は、片岡たちに事情を説明。永沢に残ってもらうためなら、と皆で盛り上がっていたのだが・・・。さんし船団丸がテレビに出るという噂が浜に広がると、漁協だけでなく、浜尻公平ら他の船団の漁師たちの不平不満が爆発し、大乱闘に発展してしまう。
第7話
テレビへの出演によって「お魚ボックス」の売り上げは絶好調!人手不足となってきたため、和佳は人員を募集することに。その頃、組合長の杉浦のもとへ、地元の有力者・辰海一郎太がやって来て「さんしを潰すには『針』を仕込めば良いのだ」と不敵な笑みを浮かべる・・・!?しばらくして、さんし船団丸には3名の新人が加入するが、その中の1人が、辰海の差し金で紛れ込んだ「針」らしい・・・!?多忙な和佳に代わって、片岡が自ら教育係に名乗り出るも、世間知らずで空気を読まない大卒の新人・小森賢太郎の振る舞いに、皆のストレスはたまっていく。どんどん空気が険悪になる中、命にかかわる大きな事件が・・・!?
第8話
船の転覆事故をきっかけに漁師たちが去って行き、片岡と小森ら数人だけが残された。皆を呼び戻しに行こうと和佳が提案するが、片岡はそれを拒否し、和佳が講演を行う水産フェアの会場で、経験のある漁師を募集すればいいと言い出す。こうして和佳は、全国から漁師たちが集う水産フェアに、片岡を連れて行くことになる。講演会終了後、和佳と片岡は、元官僚でビジネスコーディネーターの波佐間成志を紹介される。波佐間から「さんしと一緒にビジネスをしたい」と言われた和佳は目を輝かせる。片岡はそんな2人の姿にモヤモヤし、帰り道に大喧嘩!東京に置き去りにされた片岡は、帰る手立てを失い、一人迷子になるが・・・。
第9話
永沢一希が戻って来たことに、和佳と漁師たちは驚きながらも大喜び!その頃東京では、片岡が「もうワシの居場所はあそこにはない」と、息子・祐介とパートナー・楽が暮らすマンションに居座っていた。片岡がいなくても、お魚ボックスの注文は殺到しており、漁師たちは片岡の穴を埋めようと大忙し。そこに波佐間が現れ「お魚ボックス」用の血抜き作業を手伝ってくれることに。波佐間は、パーフェクトに仕事をこなしていき、片岡の代わりを容易く務め、皆の信頼を得ていく。そんな中、波佐間は和佳に「浜の船団を一つの会社にまとめませんか?」と大胆な提案を持ちかける・・・。
第10話 最終回
和佳は、浜全体を外国資本に売り渡してしまったと片岡に報告。この話を白紙に戻すには、浜の全船団が波佐間の仲介で締結した神饌オーガニクスとの契約を破棄しなければならない。そこで片岡は、磯田と山中らを率いて船を出し、他の船団の面々も契約を白紙に戻すよう、説得のために動き出す!更に和佳は、さんしと敵対関係にあった漁協の組合長・杉浦にある協力を依頼し・・・!?一方波佐間は、汐ヶ崎で浜尻たちを丸め込み、さんし以外の船団で浜の一企業化を進めようと画策する。絶体絶命の和佳が、最後に下した決断とは・・・!?
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(日本テレビ、水曜ドラマ「ファーストペンギン!」より)
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