浦島エイジ(山田涼介)は、人生楽しんだもん勝ち、楽しければそれでいいと考えているお気楽な大学2年生。
しかし、実の父親が連続殺人事件の犯人で、少年時代はいじめや嫌がらせにあうなど、過酷な人生を歩んできた。
連続殺人鬼の息子という重い十字架を背負っていることをひた隠しにするエイジには、雪村京花(門脇麦)と言う愛する彼女がいた。
ある日、父親が起こした殺人事件と殺害方法が酷似した猟奇的殺人が発生する。
そして、その殺人事件が発生した期間の記憶がエイジには無かった・・・。
さまざまな状況を鑑み、自らが二重人格であることに気付くエイジ・・・。
事の真相を突き止めるべく、意を決して自分探しの旅に出たエイジだが、驚天動地の事実が次々と明らかになって行く!
息つく暇も与えないどんでん返しのストーリー展開が見どころの二重人格サスペンス!
第1話
浦島エイジは、明京大学の2年生で、お気楽な大学生活を送っていたが、仲間たちにもひた隠しにしてきた秘密があった。15年前に日本中を震撼させた連続殺人事件・通称「LL事件」の容疑者が、エイジの実の父・八野衣真だったのだ。警察に追われた八野衣は、自ら火を放って自殺したが「また殺す・・・LL」という謎のメッセージを残していた。事件後エイジは、八野衣の保護司だった浦島亀一と珠代夫妻に引き取られ、息子同様に育てられた。ある日、何者かに惨殺された女性の遺体が河川敷で発見され、その殺害方法は、LL事件と酷似していた。朝、エイジは自宅アパートで目を覚まし、足を滑らせた拍子に押し入れのふすまにぶつかる。すると、押し入れの天袋から1万円札が落ちてくる・・・。
第2話
エイジは、半グレ集団「スカル」のリーダー・サイに呼び出され、彼らの根城を訪れると、傷を負ったナミと、拷問を受けたと思われる男の姿があった。スカルの金を盗んだ犯人を追っていたサイたちは、その過程で、その男とナミが付き合っていることを知った。「大事な商品に手を出した」と怒るサイは、エイジにその男を拷問するよう指示・・・。そして、解放されたエイジは、ナミに改めて自分が二重人格であることや、殺された畑葉子と付き合っていたのはもう一人の自分であることを伝えた。ナミは、エイジの言葉を信じなかったが、葉子を殺した犯人に心当たりがあると言い出し・・・。
第3話
エイジとナミは、帝東大学教育学部教授の白菱正人に会う。白菱は、15年前に娘をLLに殺されたという過去を持ち、娘に売春をさせた組織に対しても強い怒りを抱いていた。そして白菱は、葉子を通じて出会った「B一」と協力し、サイ率いる半グレ集団「スカル」から、暴力団との覚せい剤取引のために用意した6000万円を奪っていた。スカルから金を奪った後、B一と別れて逃げようとした白菱は、駐車場で葉子に暴行を加え、彼女を連れ去るある人物の姿を目撃し、動画に収めていた。エイジたちに警察への通報を促された白菱は、証拠動画を提出するために研究室を出ていく。ところがそのとき、B一のスマートフォンに、エイジの恋人・雪村京花の姿が映っている動画が送られてくる。
第4話
エイジは、半グレ集団「スカル」のリーダー・サイに拉致された恋人・京花を救出した。そして、エイジは京花に「僕は、人を殺しているかもしれない」と告げ、二重人格であることを打ち明ける。京花は、そんなエイジのことを受け入れ、一緒にもうひとりのエイジである「B一」のことを調べると言い出す。ある日、エイジは、ナミからの電話で目を覚ます。そこは、入院していたはずの病院ではなく自宅アパートのベッドの上で、ナミによれば、エイジは病院から姿を消したのだという。10月27日に病院に運ばれた後、10月28日から30日までの3日間「B一」になっていたことを知る。
第5話
エイジは、恋人・京花の過去を知り、彼女の心の闇に触れ、かつて京花に救われた時のように、今度は自分が彼女を救いたいと願う。その思いを受け止めた京花は、今まで誰にも言えなかった過去と、誰が葉子を殺したのかを教えるという。一方、ナミは警察署を訪れ、葉子の事件を追う刑事の桃井薫に、帝東大学教育学部教授・白菱正人の証言は嘘かもしれないと話す。白菱は、葉子が半グレ集団「スカル」のリーダー・サイに連れ去られたと証言していたが、サイはエイジに、葉子は黒のミニバンに乗って逃げたと明かしていた。ナミは、白菱の自宅に停まっていた黒のミニバンの写真を桃井に見せ・・・。
第6話
エイジは、京花をナイフで刺した容疑者として警察から追われる事になる。一方、刺された京花は、病院に搬送されたが意識不明の状態だった。エイジは、ナミに助けを求め、彼女の車でとある廃校に向かうが、ナミが一緒にいたのはエイジではなく、別人格のB一だった。B一は、ナミに「後から生まれた人格は俺じゃない。浦島エイジは15年前に俺が生み出した別人格なんだよ」と言う。エイジの両親は、テレビのニュースで京花の事件を知り、エイジに連絡を取ろうとするが電話はつながらなかった。B一は、椅子に縛り付けたナミを残し、その場から立ち去ろうするが、ナミは「本当はあなたが葉子を殺したんでしょ?だって、あのLLの息子なんだから」と言い放つ。するとB一は激高し「父さんはLLじゃない。真犯人は他にいる」と返し・・・。
第7話
京花を刺したのはLLだと知ったB一の前に、ナミを尾行していた刑事・桃井が拳銃を構えて現れた。LLが生きているというB一の話を聞いた桃井は、エイジの父・八野衣真がLLだと結論づけた捜査結果に疑念があることを伝え、B一に3日の猶予を与えると言い出す。そして桃井は「この事件には警察の人間が深く関わっている可能性がある」と・・・。15年前の4月20日午後5時頃、警察は匿名の通報から八野衣の潜伏場所を突き止めたが、その6時間前に、ある老婦人から八野衣らしき男を見かけたという通報がすでにあったのだ。つまり、警察内部の何者かが八野衣真を殺しに行く時間をかせぐため、情報を遅らせたのだ。
第8話
B一とナミの目の前で、刑事の桃井と、管理官の猿渡が命を絶った。ナミは「これからどうするつもりなの?」と尋ねると、B一は、京花が住んでいたマンションに向かうと言う。10月30日の時点では、京花はLLが八野衣真だと信じ込んでいたが、11月3日になると、京花は「LLが生きていた」と言い出す。B一は、その3日の間に京花が何かを知ったのではないかと推測し、彼女の足取りを調査しようと考えたのだ。京花のマンションに侵入したB一は、部屋で車のキーを見つけると、カーナビの履歴を調べだす。すると、11月1日に京花が、とある町を訪れていることを知る。B一は、ナミとともにその町へと向かうが・・・。
第9話 最終話
B一はナミに「殺人鬼・LL」の正体がエイジの義父・亀一だったことを打ち明ける。しかし、証拠が何もないため、亀一に会って確かめるという。ナミは、亀一が認めたらどうするつもりなのかと問うと、B一は、「浦島亀一を殺す」と答え・・・。そしてB一は、浦島家のリビングで亀一と対峙する。亀一は、B一の推理に感心しながらも「まだ満点はやれないな」と告げる。八野衣真が売春組織から少女たちを救ったのは、人のためや罪滅ぼしではなく、女性を食い物に仕事をしなければならない現実から目をそらしたかっただけだ、とB一に告げる。そして「殺人鬼・LL」がどのようにして生まれたのかを話し始める・・・。
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(フジテレビ、水10ドラマ「親愛なる僕へ殺意をこめて」より)
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