ひとつのネットニュースが、人々の感情を飲み込んで膨らみ、思わぬ広がり方を見せるネット社会。
大手出版社が運営するニュースサイト「カンフルNEWS」の編集部で働く者たちの仕事・生き方・恋愛を通して、新時代の人と人とのつながりを描くお仕事エンターテインメント。
第1話
大手出版社「クスノキ出版」の経理部に勤務する瀬古凛々子(黒木華)は、空気が読めず、共感性もないが、優れた洞察力で矛盾や誤りを見抜く能力に長けた女性。そんな凛々子の能力を認める、執行役員の仁和正樹(安藤政信)は、凛々子にクスノキ出版が運営するニュースサイト「カンフルNEWS」の立て直しを命じる。カンフルNEWSには、温厚で争いごとが苦手な放任主義の編集長・山田礼二(生瀬勝久)以下、数名のメンバーがいたが、その仕事ぶりは、他社のニュースやブログをコピペしただけの記事ばかりで、PVは月間50万程度のお荷物部署だった。凛々子は、月間5000万PVという目標を掲げ、「ゴシップで攻める」という戦略を立てるが・・・。
第2話
早期退職した山田に代わって「カンフルNEWS」の編集長に凛々子が就任し、せっせと編集部内の仕事環境を整える。その頃、人気俳優の前橋恵一と元女優の妻・清瀬みさとの離婚が「円満離婚」と報じられていた。凛々子は「別れるのに関係は良好。意味がわからない・・・ザワザワする」と言い出し、前橋の囲み取材に行くことに。しかし「カンフルNEWS」は、ほとんどの芸能事務所から取材NGや出入り禁止処分をくらっている事を告げられる。そんな話に凛々子はまったく耳を貸さず、自ら取材に出かけてしまう。凛々子は、カメラマンとして半ば強引に根津道春(溝端淳平)を引っ張って公演先を訪れるが、案の定、取材を断られてしまう。しかし・・・。
第3話
覆面女子高生シンガー・AOIは、現役高校生という事は分かっているが、それ以外はベールに包まれていた。そんなAOIの正体を検証するという動画が急上昇ランキングの1位になっていた。話題性に目をつけた凛々子は、AOIの正体を暴くと言い出す。凛々子は、動画のUP主に取材を申し込んだが、ネットで画像を拾っただけで確かなことはわからないという。手掛かりとしては女の子が映っているライブハウスは下北沢にある。凛々子は、椛谷静司(野間口徹)と共にAOIの所属レコード会社を取材するが、情報は得られなかった。そして動画に映っていたライブハウスへと向かう。
第4話
凛々子は、執行役員の仁和に「カンフルNEWS」の現状を報告すると、結果が出るまでに時間がかかるようなら人員削減をする話も出ていると言われる。そして仁和は、1年前に心霊スポットからの生配信中に姿を消したユーチューバーのカマドウマ(大木空)の消息を突き止めるよう依頼される。クスノキ出版では、人気ユーチューバーのセンチャンの自伝を出版しようと動き出していて、センチャンはカマドウマに大金を貸していると言う。翌日編集部では、ネタ会議が開かれる。凛々子は、何のネタも考えてこなかったのは下馬(野村周平)にカマドウマの取材に同行するよう命じた。
第5話
根津、下馬、椛谷が凛々子に感化されて、まじめに仕事に取り組むようになった。しかし自身は戦力外扱いされ、面白くない真琴(石井杏奈)は、凛々子の過去を調べると、とある掲示板の10数年前の古いスレッドに「女子中学生変死事件の真犯人は瀬古凛々子」という書き込みを見つける・・・。そんな中、人気プロゴルファーの沢宮結奈(茅島みずき)が、無期限の休養を発表する。理由は心身の疲労らしいが、結奈は強気のキャラで知られていたため「ザワザワする・・・」と言い出す凛々子。すると真琴は、結奈は同じ高校に通っていた友人だと告げる。そして凛々子は真琴に、取材するからアポをとるよう指示する。
第6話
凛々子を呼び出した笹目は「僕は、16年前に死んだ岸辺春香の弟です」と切り出した。春香は16年前に溺死した不良少女で、凛々子と同じ中学校に通っていた。笹目は、凛々子に聞きたいことがあると続けようとしたが、根津が駆けつけたため、それ以上何かを言うこともなく、足早に去って行った。真琴は、笹目が復讐目的で凛々子に近づいたのではないかと考えるが・・・。そんな折、注目の一大イベント「第1回東京国際MANGA祭」で、世界各国の漫画作品の中から一番優れた作品を決めるコンペティション部門の審査委員長として、南雲タケシが選出されるが・・・。
第7話
凛々子は、フリーランスのカメラマンとして、笹目と専属契約を結ぶ。そんな折、占いができるという猫と言うネタを真琴が見つけてきた。早速、凛々子は笹目と根津をともなって、の取材に行く。その猫の名は「たまこ」。「たまこ」はさまざまな絵柄が描かれたカードの中から1枚を選び、そのカードに暗示されている内容を、飼い主の武藤梢が代弁するという方法で相談者の未来を占うのだという。「たまこ」に占ってもらった根津は、「恋の悩みがあり、もうすぐ運命の相手が現れる」と指摘され・・・。笹目も「最近新しい環境に飛び込んだのではないか」と言い当てられた。そして凛々子は・・・。
第8話
根津は「私たち、やり直さない?」と新聞社勤務の元カノ・阿久津舞衣から告白される。そしてカバンの中からシェアサイクルベンチャー「レンチャリ」の社長・城島久志と若い女性の密会写真を取り出した。根津は、ネタ会議で城島のネタを凛々子たちに伝えるが「不倫ネタをいま扱う意味はあるのか」と疑問を投げかける。すると凛々子は、根津がやらないのなら自分が取材をすると宣言し・・・。ほどなく、カメラマンの笹目が、若い女性とキスをしている城島の写真を押さえる。だが、凛々子がその件で城島本人を直撃すると・・・。
第9話
凛々子は、笹目から好きだと告白されると、いつものように辞書を取り出して意味を調べ始める。笹目は、写真を数枚取り出して凛々子に見せた。取材中の凛々子のさまざまな姿の中に、15歳の時の凛々子の写真もあった。「初めてこの写真を撮ったときからずっと、僕は凛々子さんのことが好きです。今は辞書じゃなくて、僕の言葉を信じてください」。そんな二人の会話を聞いてしまった根津・・・。翌日、ネタ会議で下馬は、人気小説家・草川敦の熱愛疑惑という大ネタを出す。とあるレストランを訪れた際に、女性と見つめ合う草川の姿を偶然目撃した下馬は、スマートフォンで撮影したという。
第10話
凛々子は、執行役員の仁和から、新たにふたつの案件の取材を命じられる。ひとつは「永鳥新人文学賞」で出来レースがあったのではないかという疑惑。安藤トモが大賞を受賞したのだが、彼女の所属芸能事務所社長・阿万野久二夫から、人気作家で審査委員長の結城玄に賄賂が渡された可能性がある。そしてもうひとつのネタが、IT企業「インターネオ」で、ある社員の詐欺疑惑だった。凛々子は、詐欺ネタを、下馬、椛谷、真琴に任せると、根津、笹目とともに出来レース疑惑の取材に乗り出す。凛々子は、結城本人から話を聞くために、取材のアポを取り、彼の自宅を訪れる。
最終話
「クスノキ出版」がIT企業「インターネオ」に吸収合併されることが発表された。凛々子は、その合併を成立させるために「カンフルNEWS」が利用された可能性があることを知り、真相を確かめるために執行役員の仁和に会いに行くが不在だった。一方、真琴は、就職活動中にクスノキ出版営業部の社員から、ある被害を受けたという女子大生の向井未央に会う。被害の全貌を聞いた真琴は、ネタ会議で議題に上げる。そこに「カンフルNEWS」が今週いっぱいで閉鎖になるという連絡を受けて、総務部の社員が引っ越し業者を引き連れて現れる。凛々子は、すぐさま仁和の元へと向かうが・・・。
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(フジテレビ、木曜劇場「ゴシップ #彼女が知りたい本当の○○」より)
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