ベンチャー企業「ペガサス・インク」の代表取締役社長である日高泉美(比嘉愛未)は、すべてを自分の理想通りに作り上げたケント様というキャラクターと恋に落ちるゲームが大ヒットを記録し、一躍、新進気鋭の経営者に。
ある晩、泉美の前に容姿がケント様にソックリな五十嵐航(渡邊圭祐)が空から舞い降りてきて、泉美を抱きしめる。
しかし航は、無作法で無教養で無気力で、なんとこれまで人を好きになったことも無い、残念すぎる王子様だった。
失望する泉美だったが「私があなたを理想の男性に育てる!」と、航を会社で雇い、仕事、言葉遣い、マナー、知識、生きがいや恋の仕方まで教えることになる。
第1話
日高泉美は、保険会社に勤務していたが、乙女ゲームに夢中になるあまりゲーム会社へ転職し、トップクリエーターの光井倫久とともに起業。今や乙女ゲームを手がけるベンチャー企業「ペガサス・インク」代表取締役社長。そんなある夜、飲みに出かけた泉美は、酔ったままふらふらと帰路につくと、泉美の目の前にいきなり空から男が降ってくる。その男の容姿は、乙女ゲームキャラのケント様にそっくりで・・・。
第2話
ケント様にそっくりな航は、ケント様に似ているのは外見だけで、がさつで無神経、おまけに無気力な男だったが、彼を自社で雇いケント様に育てる事にする。とりあえずプランナーの有栖川の下につき、雑用から始めて仕事を覚えることになった。ところが航は、社会人の常識どころか、漢字や敬語すらろくに知らなかった。そんなある夜、仕事を終えて帰路についた泉美は、公園で野宿しようとする航を目撃し・・・。
第3話
「ペガサス・インク」は、新作乙女ゲームの開発にむけて、水嶋十蔵率いる「ランタン・ホールディングス」に出資を持ちかけ、企画書を提出したが・・・。一方航は、会議中に居眠りを始め、そのまま会議室で眠っていた。専門用語を理解できず、用語集を読んで勉強しようとしたものの苦戦しているようだ。
第4話
「ペガサス・インク」は、新作の乙女ゲームに関して、「ランタン・ホールディングス」から出資を受けられることになった。士気が上がり、プロトタイプの制作にも力が入るスタッフたち。ある日、泉美が勉強のために休日を利用して舞台やコンサートを見に行くと知った航は、同行することにする。そんな中、泉美はとあるギャラリーで開催されている絵画展に興味を抱き、立ち寄ろうとした。だが航は、何故か足が止まってしまい・・・。
第5話
航は、杏奈に誘われて食事に行った帰り道、杏奈は「ずっと好きだった」と自分の思いを航にぶつける。突然の告白に動揺する航。一方、泉美は、航に対する杏奈の思いを知り、応援すると彼女に約束したものの、航の帰りが遅いことが気になり、どこか落ち着かない。ある日ゲームキャラのイケメン男子の「気づいたんだ……この気持ちを、『好き』って言うんだって」というセリフを見つめていた航が、ふと「『好き』って何なんでしょうね・・・」とつぶやく。
第6話
「ペガサス・インク」では、開発を始めた新作乙女ゲーム「恋する森の中へ」で物語の途中から投入するキャラクターを社内コンペで決定することになる。今回はいつものようにキャラクターの設定に合わせてデザインを決めるのではなく、デザイン先行でもいいと皆に告げる。真剣に話を聞いていた航は、そのコンペに挑戦することを決める。
第7話
航は、泉美の指示で、過労で倒れ病院で治療を受けた杏奈を自宅まで送り届ける。杏奈は大学の勉強とインターンとしての仕事を両立させようと頑張ってきたのだ。一方、「ペガサス・インク」では、芽衣やマリが、社内コンペで決定する新キャラクターのデザインを着々と進めている。コンペに参加しているはずの航だが、芽衣たちのデザインが気になり、気持ちばかりが焦るもののまだ何も描けていなかった。
第8話
航は、泉美に好きだと伝えるが、泉美は尊敬の気持ちを誤解しているだけだと返し、航の人生は航自身が作るものなのだから別々の道を歩こうと突き放す。それから8ヵ月が過ぎ、新作乙女ゲーム「恋する森の中へ」は、史上最速で300万ダウンロードを記録する大ヒットとなり、航はそのプランナー兼デザイナーとしてテレビの取材を受けるなど、乙女ゲーム界のプリンスとして注目を集めていた。
第9話
泉美は光井に航のことが好きだと打ち明ける。光井は泉美への想いを告白し、一緒に生きていきたいと思っていると伝える。そんな折「ランタン・ホールディングス」社長の十蔵から呼び出され、ランタンの傘下に入らないかと持ちかけられる。傘下に入れば資金力は飛躍的に増え、新しいゲームの開発も可能になる。「ペガサス・インク」にとっては魅力的な話だ。しかしそれにはある条件があった・・・。
第10話
泉美は「ラブ・マイ・ペガサス」のサービス終了という条件を飲み、「ランタン・ホールディングス」の傘下に入り、オフィスも近日中にランタン本社内へ移すことになっていた。ランタン側からやってきた小島が統括部長として加わり、企画開発に関わることに。泉美は、皆にとって酷な選択をしたのではないかという思いを光井に打ち明けた。光井は、スタッフの企画を実現させるためなのだから良い話だ、と言って泉美を励ます。
最終話
「ランタン・ホールディングス」の傘下に入ったものの、ランタン側からの一方的な要求に翻弄され、泉美は企画の大事なプレゼンでも失態を犯してしまった。「ペガサス・インク」のスタッフたちに迷惑をかけてしまったことに苦しむ中、泉美が出した結論は、ペガサスを辞める、というものだった。交際を始めたばかりだった光井にも別れを告げ、マンションを引き払って姿を消してしまう。
「推しの王子様 キャスト」
(フジテレビ「推しの王子様」より)
|