エリート警察官僚・小比類巻祐一(ディーン・フジオカ)×科学界を離れた天才科学者・最上友紀子(岸井ゆきの)。
異色のバディによる最先端科学犯罪捜査ファイル!
小比類巻祐一は、科学犯罪対策室を創設し、天才科学者・最上友紀子をアドバイザーとして迎え、最先端科学にまつわる事件の捜査を担当する。
科学犯罪対策室に託されたのは、法整備や警察機構の対応が追い付いていない犯罪。
不思議で不可解な事件を科学捜査ではなく事件の裏に隠された科学そのものを捜査によって解き明かす。
異色の二人による最先端科学犯罪捜査ファイルが幕を開ける!
一方、小比類巻は最愛の妻・亜美(本仮屋ユイカ)を病気で亡くし、そんな想いとともに小比類巻は妻に関するある大きな秘密を抱えていた。
小比類巻にとっての家族の愛の物語でもある。
第1話
警視正の小比類巻祐一は「科学犯罪対策室」という部署を新設し、その部署の室長となる。小比類巻は、5年前に妻を亡くし、シングルファザーとして娘の星来(鈴木凜子)を育てている。小比類巻が、メンバーに指名したのは、科学に疎い、元捜査一課のベテラン長谷部(ユースケ・サンタマリア)だった。選考理由が分からない長谷部だったが、小比類巻は「私が必要だと思ったからです」と言うだけで・・・。そんな中「最初の事件」が発生する。最先端のロボット開発を手掛ける神楽テクノロジーのCEO・安井が遺体で発見された。安井は、ロボットの動作確認を行うシミュレーションルームという密閉された空間で「呼吸困難」にさせられ、殺害されていた。
第2話
人が真っ白な煙を噴き出して死ぬという奇妙な事件が発生した。事件の映像を見ると、頭から魂が抜け出たかのようだった。被害者は、プロeスポーツ選手の田中で、試合を終えてチームメイトと打ち上げをしていたところ、数人の半グレたちに絡まれ、鉄道高架下で暴行を受けた。その最中、突如田中は目と耳から煙を出して苦しみながら倒れた。暴行の主犯格・村田は逃亡。チームメイトも、行方が分からなくなっていた。田中は、暴行によって死んだのか、それとも他に原因が・・・?捜査一課が村田を追う一方、科学犯罪対策室は田中の死因究明に当たる。
第3話
さまざまな科学研究を手掛ける笠森研究所で、遺体が自ら歩いて行方不明になるという事件が発生。科学犯罪対策室の小比類巻、最上、長谷部は、研究所のある山梨へ向かった。笠森研究所には、研究に使用するための献体遺体が保管されていて、遺体安置所の監視カメラには、不法侵入した動画配信者の八木と赤井が撮影中、遺体が起き上がって歩き出す様子が映っていた。蘇った遺体、末期がんで亡くなり、前日に入院先の病院で死亡確認された後、研究所に運び込まれた。
第4話
お天気キャスターの吉田咲が、生放送中に飛び降り自殺した。特に悩んでいた様子もなく、自殺の兆候は全くなかった。他にも不可解な飛び降り自殺が続発したことで、小比類巻は何か共通点があるのではないかと考える。捜査を進めると、自殺者はいずれも「ジョイン」というVRゲームのプレーヤーだったことが分かる。「ジョイン」は、自分が選んだバディとVR空間内で遊ぶゲームで、バディにしたい相手の写真や動画を取り込むと3Dのアバターが作成されるという仕組みだった。小比類巻は、VRは科学技術の光だと考えるが、最上は、弊害もあると主張する。そして、またしても不可解な飛び降りが発生。
第5話
最上は、カフェで待ち合わせをしているが、相手は一向に現れない。一方、小比類巻たち科学犯罪対策室は、街で突然倒れて死んだ女性の変死事件を捜査することに。死因は老衰と診断されるが、老人にしか見えない彼女の実年齢は35歳だった・・・。身元は、サイエンスライターの速水。最上の待ち合わせの相手で、最上の大学時代の先輩だった。最上に会いに行く途中に、体が急激に老化して死に至った。平静を装う最上だったが、変わり果てた速水の姿を見て動揺する。速水は、元ウイルス研究者で最上のかつての共同研究者でもあった。
第6話
就寝中の長谷部の上に、髪の長い女性が乗ってきて身動きが取れなくなったそうだ。長谷部は幽霊だと言って怯えるが、小比類巻と最上は、それは金縛りだと一蹴する。死んだ人間を目撃したなんて、すべて脳の幻覚で説明できると最上は幽霊の存在を完全否定。一方、小比類巻は、街で見かけた亜美とよく似た女性を思い出すのだった。そんな中、科学犯罪対策室は、テレビに出演することになる。不可解な現象を科学的に読み解く番組で、小比類巻と最上は科学の専門家として心霊現象の謎を解明するという役割を任される。内容は、山名ホテルという温泉旅館に現れるという「土竜の間の幸子さん」。
第7話
国会議員の来栖がホテルのプールで変死し、小比類巻、最上、長谷部は司法解剖に立ち会う。遺体は、目、鼻、口、耳・・・穴という穴がすべてふさがり、髪の毛も抜け落ちた状態で、解剖医の柴山も、こんな「のっぺらぼう」のような遺体を見たのは初めてだという。解剖の結果、死因は口と鼻がふさがったことによる窒息死で、来栖は心臓に持病があり、ペースメーカーを体に埋め込んでいたことが分かる。小比類巻たちが来栖について調べると、別れた妻・君塚との間には娘がいたが、幼くして病死していた。君塚がトランスブレインズ社の研究員であることから、事件に関係しているのではないかと考える小比類巻。
第8話
全身の血液がすべて失われた遺体が見つかった。小比類巻、最上、長谷部が解剖室で見たのは、小比類巻の妻・亜美そっくりの女性の遺体。遺体の身元は、ヨガインストラクターの黛美羽。彼女は生まれてすぐ、養子として引き取られ、養母の黛かえでは、すでに亡くなっていた。そして、亜美も、聡子が引き取った養子だった。小比類巻は、亜美の養母・聡子に、亜美とそっくりな遺体が見つかったことを知らせ、亜美が双子だったのではないかと尋ねるが、双子だとは聞いていないと答える。小比類巻と最上は、黛家を捜索すると、何者かにひどく荒らされていた。そしてかえでの本棚から、幻の「エルマー遺伝子」に関する科学雑誌の記事が見つかる。
第9話
榊原に連れ去られた愛娘の星来を救うため、小比類巻は単独で連れ去った黒いバンの行方を追っていた。警察は榊原を指名手配し、都内全域に緊急配備を敷く。黒いバンは盗難車で、車を盗んで売り払ったのは自動車整備士の坂本で、小比類巻は、力づくで車を売った相手を聞き出そうとする。そして小比類巻が警察官にあるまじき行動をしていることが警察内で広まる。一方、最上は、プロメテウス・ウイルスの変異株を無力化する方法を模索する。星来がプロメテウス・ウイルスに感染させられると、数時間で死に至る可能性が高い。星来を助けるため、最上は自らの全精力を傾ける。
最終話
小比類巻は、星来と最上を救うため、榊原の研究所を目指し、西城が取引する現場を突き止めた。西城は、部下にボディハッカージャパンの研究所から研究資料とナノマシンを盗み出させ、榊原のもとへ運ぼうとしていた。小比類巻は、西城たちが榊原の研究所に向かう船に忍び込む。そして、榊原の研究所がある島に到着し、西城の後を追い、研究所にたどり着く。研究所では、最上がナノマシンの改良に成功し、星来に投与。プロメテウス・ウイルスの暴走が抑えられて星来は一命を取りとめる。そして榊原は「プロメテウス・ウイルスを改良する」と言い出す。ウイルスに強い耐性を持つ星来の体の中でプロメテウス・ウイルスと別のウイルスを掛け合わせることで、より感染力の強いウイルスを作り出そうとしていた。
Twitter Instagram
(日本テレビ、土曜ドラマ「パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~」より)
|