「シャーロック」
シャーロックは、人間が犯罪者へと変貌する心理や、さまざまな不可解な事件や事象の謎を解いてきた「天才」である。
しかし一歩間違えば自身も犯罪者になりかねないという「犯罪衝動」を抱えた危険な男でもある。
事務所は持たず、警察や個々のクライアントから舞い込んでくる調査依頼の中から、興味のあるものだけを請け負う自由気ままなタイプ。
一方ワトソンは、都内の病院に勤務する精神科医で、冷静かつスマートな常識人。
しかし実際は傷つきやすいタイプで、幼い頃から「良い子」の仮面をかぶり、自信の無さの裏返しから、常に虚栄心と煩悩と葛藤するナイーブな性格の男。
そんな二人がある事件を通じて知り合い、ついには同居生活を送ることに・・・。
舞台は、オリンピック開催を翌年に控え、かつてない活気に沸く街・東京。
そんな東京で毎回起きる事件を通して、それぞれの町がオリンピック開催に向けて変わりゆく最新の様子も掘り下げて行く。
第一話 あらすじ
誉獅子雄(ほまれししお)(ディーン・フジオカ)は頭脳明晰で容姿端麗な、犯罪捜査専門のコンサルタント。
警視庁捜査一課の警部・江藤礼二(佐々木蔵之介)から難事件の捜査を依頼されている。
謎解きは彼の生きがいでもある。
だが、その性格は難があり、一般の人が対等に渡りあえることは、まずない。
そんな獅子雄にとって、運命的な出会いを果たす事件が・・・。
都内のある病院で、一人の勤務医が屋上から謎の転落死を遂げる。
死亡したのは、消化器内科医の赤羽栄光(中尾明慶)。
第一発見者の看護師・水野麻里(松井玲奈)が、赤羽の助けを求める声を聞いていたことで、何者かに突き落とされたのではないかと考えられる。
江藤たち捜査一課は病院関係者を集めて事情聴取を始めた。
通報者で警備員の石井太(木下ほうか)が、やはり赤羽の声を聞いて現場に駆けつけたと話すと、突然、白衣の男が「嘘つけ!」と遮る。
男は、麻里と石井の発言の矛盾点を次々と指摘し、論破していき、周囲は唖然となる。
この男こそ、誉獅子雄だった。
そして、獅子雄は、その視界の隅に、ある一人の男を捉える。
遠巻きに様子を伺っていたのは、精神科医の若宮潤一(岩田剛典)。
その不審な動きを、獅子雄はしっかりとマークするのだった。
果たして、若宮という男は何者なのか?
一人の医師の死によって、隠されていたおぞましい事実が、間も無く獅子雄によって暴かれようとしていた。
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