第1話
就活中の大学生・ハルは、日本最大のIT企業「ドラゴンバンク」の採用面接で、中学時代の同級生だったガクと再会する。天性のコミュニケーション能力とハッタリで内定を獲得したハルは、内定式の当日、ガクが不採用だったことを知る。そしてハルは、ガクの豊富な知識とプログラミングスキルを見抜けなかった同社に見切りをつけて、あっさり内定を辞退。最終面接で面接官を務めた社長令嬢・桐姫(今田美桜)もろとも「ドラゴンバンク」を手に入れると言い放つ。ハルはガクと組んで1兆ドルを稼ぐロードマップを描き、ガクは、その無茶苦茶な夢に乗る。二人は事業計画も起業資金もゼロから「トリリオンゲーム」社を起業し、型破りな方法で資金集めを始める。まずは、世界トップレベルのハッカーが参加する「セキュリティチャンピオンシップ」に出場する。
第2話
突然現れた謎の男・祁答院から出資話が持ちかけられる。出資額は3千万円で持ち株比率は15%。出資にはとんでもない条件を出されるが、ハルは難なくクリアし、出資を受けられることになったが、祁答院に「最初の1カ月で売上300万円達成」を約束してしまう。遂に「株式会社トリリオンゲーム」を立ち上げることができた。早速、人材の募集をかけるが、仕事内容は採用した人に決めてもらうというハルの無計画ぶりに、不安になるガク。そんなよくわからない会社に就職希望者は来ないだろうと思われたが、ハルのある作戦によって応募者多数!そして、採用したのは、真面目過ぎるが故に就活全敗中の大学生・凜々。その凜々を入社初日にして代表取締役社長に任命し、3人はAIを使ったオンラインショップ事業に乗り出すことになる。
第3話
ハルとガクは、蜜園社長からの「花を1ヶ月で2000万売上」という条件を達成するため、新宿歌舞伎町のホストクラブへ。ホストになって、フラワーギフトの最大市場である夜の町でAIショップ「ヨリヌキ」を利用してもらう作戦だ。ところが、生真面目な性格のガクが、初日からトラブルに発展。ナンバーワンホストのヒロトは、ハルたちの目的が別の金儲けのためだと知り「追放」を命じる。ナンバーワンホストが店のルールを決めると聞いたハルは「自分が今月の売り上げトップになる」と豪語し、ヒロトもその挑戦を受け入れる。一方、密園は客のフリをして「ヨリヌキ」のAI機能に「真っ黒の花が欲しい」と相談すると、その無茶な注文に凜々は・・・。更に、桐姫が密園フラワー買収に動く!
第4話
AIオンラインショップ「ヨリヌキ」をドラゴンバンク社がパクって「花ヴィーナス」を始めたことで、蜜園フラワーの売り上げは激減し、窮地に追いやられる。ガクと凜々は蜜園を心配するが、これ以上蜜園フラワーを助けられる術はなく、これがビジネスだと祁答院からも諭される。ハルは次なるプランとして、ソシャゲ(ソーシャルゲーム)参入をガクと凜々に提案し、大手ゲーム会社を買収しようと動くが、まったく相手にされない。そんな中、ハルはゲーム会社「SAKUSAKULAB」の社長・桜の心を掴み、「SAKUSAKULAB」の社員たちとゲーム開発に乗り出す。更に、家賃300万円の新しいオフィスまで借り、ドラゴンバンク社の大人気ゲーム「ドラ娘」の開発プロデューサーを引き抜く計画も立てるが・・・。
第5話
ハルは祁答院に、大手芸能事務所のゴッド・プロモーションを一緒に買収しようと持ち掛ける。ゴッド・プロモーションは祁答院の古巣で、ハルは祁答院がマネージャー時代に起こした事件についても調べていた。一方、ガクは新設したゲーム事業が資金を集めるためのダミーだったことを、桜たちに言えずにいた。そんな中、ハルがゲーム開発資金の20億円を引き出し、いなくなってしまい、社長の凜々はハルの身勝手さに怒りを覚える。しかし、ガクはハルの力を借りずに桜たちと最高のゲームを開発する決意を固める。その頃、ハルは単身ゴッド・プロモーションに乗り込み、社長の神に買収を宣言する!
第6話
天才クリエイターの蛇島が「トリリオンゲーム」社にやってきたのだが、金儲け主義の蛇島とハートを大事にする桜は意見が噛み合わなかった。ガクは間に入って苦労しながらも、蛇島の何気ない一言が気になっていた。一方、ハルと祁答院は「ゴップロ」の社長・神を退陣に追い込むため、株主たちの委任状集めに奔走する。スキャンダルのカギを握るゴップロ所属俳優のヒムロにも密かに接触を試みる。そして「ゴップロ」の株主総会当日、事件が起こる・・・!
第7話
ハルたちは「プチプチアイランド」の大ヒットで儲かった大量の資金をつぎ込み、天気予報専門チャンネルと番組制作会社を買収し、ネットテレビ「トリリオンTV」が開局した。「ゴップロ」のタレントを起用した宣伝効果で、大口のスポンサーもついたが、そんな「トリリオンゲーム社」を「ドラゴンバンク」の黒龍が本気で潰しにかかる。アメリカの大手配信サービス会社を買収して桐姫がCEOとなり、地上波テレビの看板番組の放送権を買い漁り始める。ハルとガクは、制作会社の報道プロデューサー・功刀と地上波テレビ局の人気アナウンサー・あかりに接触して・・・。
第8話
ゲーム事業やテレビ事業で大幅に収益を伸ばすトリリオンゲーム社。一方、桐姫がCEOとなった動画配信サービスのD-REXは、アジアの大手家電メーカーと業務提携し、テレビのリモコンに専用ボタンを設置し、更に月額料金を1年間完全無料にすると会見で発表した。そして、「ベンチャーに毛が生えたような競合他社」と配信好調なトリリオンゲーム社のことを揶揄する。その会見に出席していたトリリオンゲーム社のアナウンサー・あかりが「トリリオンゲーム社への宣戦布告だ」と意見し、会場は騒然となる。そんな中、ハルは話題となっているD-REX社の戦略への一発逆転策として、人気アニメスタジオ・ポポラの最新作の独占配信をぶち上げる。早速、ハルとガクで交渉に訪れると、ポポラの監督・宇佐美マリは噂以上のワガママぶりで・・・。
第9話
ハル、ガク、祁答院が持つトリリオンゲーム社の株式を700億円で全て買い取ると黒龍からもちかけられた。そして、ハルたちはある一つの答えを出す。ハルたちの次なるターゲットはキャッシュレス決済事業。QRコード決済サービス「トリンリンペイ」を開発し、天下を取ろうと動き出す。一方、子会社のスーパーマーケットチェーンに異動させられた桐姫は、ドラゴンバンクの電子マネー「ドラコ」を使った新戦略を思いつく。その桐姫にハルから思わぬ申し出があって・・・。
第10話 最終回
全ユーザー情報が漏洩してしまったトリリオンゲーム社。社長の凜々はユーザーへの謝罪と説明が必要だと記者会見を行うが、社長としての管理責任を追及される。会社の信用は地に落ち、売り上げも激減し、打つ手がないハルとガクと祁答院。そんな中、黒龍はトリリオンゲーム社を手放すよう迫る。数日後、ついにドラゴンバンクがトリリオンゲーム社を買収。呆然とするガクたち社員の前に、誰もが予想だにしない行動に出たハルは・・・。
(TBSテレビ、金曜ドラマ「トリリオンゲーム」より)
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