第1話
月夜野ドリンクが、社運をかけて開発を進めてきた新ドリンクのボトル、通称「キラキラボトル」のデザインが、ライバル企業のハッピースマイルビバレッジに盗まれた。ハッピースマイルでボトル開発を担当していたのが、藤崎亜季の大学の同級生だったため、同窓会で情報を漏らした可能性があると亜季に疑いがかけられ、開発部の業務から外されてしまう。トラブルを調査するために、親会社の上毛高分子化学工業の知的財産部から、弁理士の資格を持つ北脇雅美がやってくる。亜季は、助けを求めるが、北脇は近寄りがたい厳しい人物で・・・。果たして亜季は疑いを晴らしキラキラボトルを取り戻すことができるのか?
第2話
月夜野ドリンクに「知的財産部=知財部」が新設され、そこへ亜季、弁理士・北脇、熊井部長が移動となる。特許に詳しい弁理士の又坂らの力を借りて、初歩の初歩から知財についての勉強がスタート。そんな中、営業部の松尾が、月夜野の主力商品である「緑のお茶屋さん」と名前もパッケージも酷似したチョコレート「緑のオチアイさん」を持ってきた。まずは、「緑のオチアイさん」の販売元である落合製菓に、亜季が話を聞きに行くことになる。落合製菓の社長・落合(でんでん)は、地域の活性化のために様々な活動を行っていて、お客さんを喜ばせたい一心で菓子作りを続けてきた。その人柄に触れた亜季は、悪気のないパロディだから許してあげられないかと考えるが、月夜野の社長・増田は「看板商品をパクるな」と裁判を指示する・・・。
第3話
月夜野ドリンクの一大プロジェクト「ムーンナイトプロジェクト」の目玉商品「カメレオンティー」。時間を置くと色と味が変わるという特別な技術を特許出願すべく、知財部が動き出す。北脇が亜季に命じたのは、新技術が他社の特許を侵害していないか調べる「侵害予防調査」だった。そんな中、亜季の先輩のさやかが担当する、カフェチェーンとの共同開発商品であるスムージーの試作品が完成する。亜季も完成を喜ぶが、最終段階で取り入れた製法が他社の特許権を侵害していることが判明!北脇は目前に控えたカフェチェーンへの最終プレゼンは中止するべきだと主張する。高梨は、スムージーの開発を見合わせ、亜季の同期の窪地の企画を提出すると決定してしまう。
第4話
北脇が親会社から送り込まれたスパイだという噂が流れる中、高梨率いる「ムーンナイトプロジェクト運営チーム」が発足し、亜季と北脇も運営チームに参加することになった。プロジェクトのイメージキャラクターは、縄文土器に描かれた模様から生まれた、通称「ツキヨン」で、縄文土器マニアのインフルエンサー・ドキドキ土器子によって密かなブームを起こしていた。一方、誰かに「必ずこのプロジェクトを終わらせる」と電話で話していた北脇は、親会社に行くと言って姿を消し、連絡がつかなくなる。亜季は、又坂の指導の元、順調に「ツキヨン」の商標出願の準備を進め、「ツキヨン」を世に広めた土器子にも、商標出願について事前に話しておきたいと、五木と一緒に土器子のもとへ向かう。土器子と意気投合し、商標出願についても応援してもらった亜季だったが・・・。
第5話
「ムーンナイトプロジェクト」の目玉商品「カメレオンティー」のポスターが完成した。亜季はポスターの出来栄えに感動するが、使用されている写真は個人のブログからの無断転載で、著作権の侵害にあたってしまう。そこで亜季は、北脇の指示で、写真の権利者への利用の許可申請を担当することになった。同時に、開発部の同期・窪地が特許を出願中の案件も引き継ぐことになる。特許が認められるために何が必要なのか、特許庁の審査官にアドバイスを求めることを北脇から助言され、亜季と窪地はと審査官面接に挑む。担当の仁美は窪地とは旧知の仲で、薬科大学の准教授である窪地の兄・政宗に協力を求めるよう助言する。窪地が出願している特許に関して学術的な裏付けをもらうには、最も適した人材だ。しかし・・・。
第6話
「カメレオンティー」の試飲会に、五木の大学の後輩の若菜たちがやってきた。彼らは人気商品「ジュワっとフルーツ」の炭酸バージョン「ジュワっとフルーツ・スパークリング(通称:ジュワフルスパークリング)」を、開発部と共同開発中で、その試作品を飲んだ亜季は、その独特の口当たりに感動する。若菜は、学会で研究成果を発表するというが、学会で技術を発表してしまうと、特許の取得に必要な「新規性」が失われてしまう。亜季と北脇は、特許の出願まで学会発表を待ってほしいと若菜を説得するが、要旨の提出期限は2週間後。2週間で「ジュワフルスパークリング」の特許を出願する方法がないか模索するが、大学側から共同開発の打ち切りが申し入れられ・・・。
第7話
ある特許を2千万円で買わないかというオファーが、今宮食品という会社から届いた。開発部長の高梨はその技術が月夜野の「ぐるっとヨーグル」という商品に使われていると指摘。月夜野が特許権を侵害しているのではないかと社内は騒然となる。北脇は、その技術は特許を認められる要件を満たしていないので、買う必要はないと判断。しかし、弁理士の又坂は何かが引っかかる様子で・・・。そんな中、販売店に「月夜野が特許を侵害している」というビラが配られ、抗議の声が殺到した。そして、亜季と又坂が今宮食品の青汁の試飲会に潜入して、相手の様子を探ることになる。試飲会で今宮食品の社長・今宮とアドバイザーの芹沢は「特許を取得した技術を使っている」と商品をアピールするが、特許が使われているのは青汁そのものではなく・・・。
第8話
「009特許」を巡る今宮食品との争いが決着したが、「009特許」を買い取った「総合発明企画」から、特許権侵害の訴訟に関する連絡が届き、代表の芹沢が月夜野に乗り込んできた。「カメレオンティー」の発売を前に、穏便な問題解決を願う月夜野だが、芹沢は1億円の和解金を1週間以内に支払うことを要求する。そんな中、かつて特許を食い物にする「パテントトロール」の「太陽新社」に高梨部長が所属していたことを知った亜季。芹沢が提示した賠償金には、高梨の過去に関する口止め料が含まれていたのだ。月夜野と高梨を守るためには、和解金を支払うか、「009特許」に特許性がないと証明するしかなく、亜季と北脇は無効化のために必要な論文を手に入れようとするが・・・。一方、芹沢は、高梨に急接近し・・・。
第9話
月夜野ドリンクの商品「カメレオンティー」の発売まで、あとわずかとなるある日、亜季のもとに五木が出来上がったばかりの販促グッズを持ってきた。以前、人気イラストレーターのハナモに描いてもらった「月夜ウサギ」を、今回のイベントでも使用することになったのだ。しかし、勝手にイラストを使われたと思い込んだハナモが、SNSに怒りのコメントを書き込み・・・!SNSが炎上する中、ハナモとの契約書に目を通した北脇は、「完全なる勘違い」と一刀両断する。何としてでもハナモの誤解を解かなければ「カメレオンティー」の発売にも影響が出てしまう。亜季がハナモとの話し合いを担当することになるが、契約条件を前に頑なになっていくハナモを、誠心誠意説得する。そんな中、「カメレオンティー」がハッピースマイルの特許を侵害しているという警告書が届く・・・。
第10話 最終回
ハッピースマイルの特許公報に記されていた発明者・篠山瑞生が、五木の恋人のさーちゃんであることが判り、それを知った亜季は、五木が「カメレオンティー」の開発情報を恋人の瑞生に渡した可能性を疑う。証拠があれば、ハッピースマイルの「冒認出願」が認められ、「カメレオンティー」を発売できる!そして北脇は、ハッピースマイルとの侵害訴訟を担当することになる。亜季は高梨からの助けも得て、熊井と協力し、五木の情報漏えいの証拠を探すことになる。しかし北脇は、裁判でハッピースマイルの田所を相手に苦戦し、亜季も五木の不審な行動を掴むことができなかった。そんな中、瑞生が証人として裁判に出廷することになる。絶体絶命のピンチに立たされた亜季と北脇、そして月夜野の運命は・・・。
(日本テレビ、水曜ドラマ「それってパクリじゃないですか?」より)
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