第1話
桜町中央署刑事課のエース・蓮見光輔は「不審な男が職務質問を振り切って逃走した」という一報を聞き、現場に駆けつける。人質を取ってたてこもった男を冷静に諭し、投降させるまであと一息というところで、突然、任侠ファッションの男・架川英児が乱入し、不審者を取り押さえる。その矢先、大学教授宅で働いていたハウスキーパーの女性が刺殺される事件が発生。英児と光輔はバディを組んで捜査に当たるが、英児は何もかもが完璧な光輔に違和感を覚える・・・。そんな中、2人は新米刑事・水木直央の面倒を見ることになるが、実は直央は警視庁副総監の娘だった・・・。
第2話
河川敷で女性の遺体が発見されたという連絡を受け、桜町中央署刑事課の架川英児、蓮見光輔、水木直央は臨場する。被害者の松原みちるは、昼間は会社員だが、夜は週2回キャバクラで働いており、事件の夜は、大手玩具会社の創業者を祖父に持つ、起業家にしてYouTuberの御曹司・新見一隆の誕生パーティーに参加していた。そしてみちるは、セレブ志向が強く、新見の妻の座を虎視眈々と狙っていたらしい。キャバクラ店を訪ねた架川と光輔は、同僚の麻衣たちがみちるの死を悲しむフリをしてウソ泣きしていることに気づき、彼女らの犯行を疑うが・・・!?
第3話
桜町中央署の新人刑事・水木直央は、街中を彷徨い歩く幼い女の子を見かけて保護する。その子の名前は多村凛。母の加奈子と2人暮らしで、夜遅くなっても帰ってこない母を捜していたようだ。最近、若い女性の失踪事件が2件続いていたことから、直央は加奈子も含めて同一犯に誘拐されたのではと睨み、架川英児と蓮見光輔に事件性があると主張する。警視庁組織犯罪対策部への返り咲きを狙う架川は、上層部への点数稼ぎのため、直央とともに捜査に乗り出す。すると、加奈子がシングルマザーであることを隠してマッチングアプリに登録していた事実が判明。失踪した2人の女性も同様にマッチングアプリに登録していたことがわかり、そこから「人類総帥」と名乗って覆面ライブ配信を行う謎の男の存在が浮上する。
第4話
元警視庁生活安全部の参事官・黒石警視正が自宅アパートで自殺した。黒石は、数カ月前、若い女性との不倫が週刊誌に報じられて依願退職したばかりだった。黒石は桜町中央署刑事・架川英児にとって何かと目にかけてくれた恩人だった。黒石は、死の直前に「あれは罠だ。私ははめられた。君も気をつけろ」というメッセージを架川に遺していた。架川は、蓮見光輔、鑑識の仁科素子を巻き込んで誰が黒石を罠にはめたのか真相を探りはじめる。そして、水木直央には黒石のスキャンダル相手・森沢未央に接触するよう指示をする。やがて背後に暴力団「鷲見組」がからんでいることが判り、真実を求めてウラ社会の大物のもとに乗り込む。
第5話
マル暴時代の元上司・藤原要は、出頭して自らの罪を洗いざらい告白すると架川に約束するが、何者かに射殺されてしまう。そして、藤原を殺した男が、蓮見光輔の父・梶間優人の冤罪事件にからんでいることを直感した架川は、光輔から10年前の事件の全貌を聞きだす。それによると、長野県警の生活安全部刑事だった優人がホステス殺人の容疑をかけられたのは、当時、県警の会計係長だった折原大吾が、優人と被害者・歌川チカが愛人関係にあったというデタラメを証言したことたという。殺された藤原もまた、別件で信濃一家を調べている最中、あるリストから折原の存在に行きついたと話していた。その矢先、管内の雑木林から死後5年ほど経過した若い男の白骨死体が見つかる。
第6話
10年前、蓮見光輔の父・梶間優人が冤罪に巻き込まれたホステス殺人事件の手がかりを求め、架川英児は、長野県春蘭市を訪れる。桜町中央署管内では、看護師・今野静香が駅の階段から突き落とされる事件が発生し、幸い一命をとりとめたものの、意識不明の状態だった。防犯カメラを確認したところ、黒のパーカーとマスクで顔を隠した謎の男が静香を押して走り去っていたことが判明する。事件発生時、被害者はコアなファンが多いアニメ「降魔の射手」のキャラクターアクリルキーホルダーを握りしめていたが、娘の萌によると、静香はアニメにまったく興味がなかったという。スマートフォンの履歴を調べると、事件直前に「降魔の射手」のファンが殺された半年前の未解決事件を検索していた。
第7話
架川英児は、10年前のホステス殺人事件を追って長野県春蘭市に乗り込み、何者かに拉致されてしまった。架川は、拉致したのは、マル暴時代の上司・藤原要を殺した張本人だと直感し、自由を奪われながらも必死に抵抗するが、拳銃を向けられ、絶体絶命の危機に!その時、現れたのは・・・!?一方、蓮見光輔と水木直央は10年前の事件の被害者・歌川チカの息子・涼牙を訪ねる。光輔は「どんな小さなことでもいいから事件のことを思い出してほしい」と嘆願するが・・・。そして、直央は、10年前の事件に当時の長野県警上層部が絡んでいると光輔から聞き、当時長野県警の本部長だった父・有働弘樹に疑惑を抱き・・・。ついにたどり着いた、衝撃の黒幕とは・・・!?
第8話
架川、蓮見、直央の3人は、10年前のホステス殺人事件の真相を追い続けてきた。数日前に遺体で見つかった元長野県警会計課長・折原大吾は、10年前の被害者・歌川チカと光輔の父・梶間優人が愛人関係にあると偽証した人物で、3年前に長野県警を退職。上京後、あるビジネスで成功し、借金を完済していたことが判明する。そして、そのビジネスの裏に信濃一家組長・当麻秀和の影が見えてきて、信濃一家に警察への内通者がいた疑惑が浮上する。当麻の愛人だったチカが内通者だとしたら、それを知った当麻が殺害した可能性も出てくる。そんな中、当麻は今度こそ架川を消せと手下に指令を出していて・・・。一方、父・有働弘樹への疑惑を抱いた直央は、チカの息子・涼牙に再度の接近を試みて・・・!?
第9話 最終回
桜町中央署刑事・架川は、殺人未遂容疑で指名手配され、光輔たちも架川の行方を追うよう命じられる。その直後、居酒屋「龍宮城」に身を潜めていた架川の前に追手が現れる。一方直央は、父・有働への思いから光輔の協力要請を断った自分の判断は正しかったのか揺れ動いていた。その矢先、有働と小山内は、警務部人事第一課・羽村の周辺捜査から光輔の素性に気づく・・・。有働は、光輔を架川の共犯として指名手配する方向性を固めるが、そんな光輔のもとに突然ある人物が現れ・・・!?いよいよ、すべての謎が解き明かされる。架川、光輔、直央の3人は、それぞれの正義を貫くことができるのか!?
(テレビ朝日、木曜ドラマ「警視庁アウトサイダー」より)
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