第1話
とある高級タワーマンションの一室、前田翠は、出勤前の夫・前田則之から「出かけるときはメッセージを」「GPSはオンにして」と細かく注文をつけられている。うんざりしながらも笑顔で聞き流していた翠だったが、則之が出かけた途端に真顔となる。するとそこに、三田園薫、村田光、新人家政婦の矢口実優、そして所長の結頼子がやってくる。夫からの執拗なモラハラに悩まされていた翠は、則之が会社に行っている隙に逃げようと、「むすび引越しセンター」に依頼をしていたのだ。しかし、則之が家にいる間は荷造りができなかったため、何ひとつ梱包されていない状態だった。そうこうしているうちに、則之から「家でリモートになったから今から帰る」と連絡が来てしまう・・・。三田園のスキルと怪力で、なんとか荷物を運び出し、翠はスマホと離婚届を残して、ある田舎町へと旅立つ。トラックで荷物を運んできた三田園たちがそこで目にしたのは、古民家をリフォームしたカフェと翠の新しい男・後藤礼二がいた。そして「むすび引越しセンター」の家政婦パックで翌日までの家事手伝いを依頼された3人。理解のある礼二との新生活は順風満帆そうに見えていたが、翌日、カフェに自治会長の上岡忠雄がやってきて・・・?
【ゲスト】 本多力、松本まりか、細田善彦、螢雪次朗
第2話
三田園薫と矢口実優は、高級ブライダルサロン「セイ・イエス」のオーナー、幸田愛の自宅に派遣される。結婚して10年になる夫の純との夫婦仲も良好に見えたが、早速、愛が純に「浮気の証拠=カフェで不破倫子に指輪を渡している写真」を突きつける!更に部屋から指輪の注文書も見つけた愛だったが、感熱紙の文字が消えかかっていて・・・?三田園の機転で文字を元に戻し、いよいよ不倫の追及を始める愛だったが、純からは「倫子はセカンドパートナー。プラトニックな関係で、僕らがいい夫婦関係を継続するには必要な存在なんだ」と開き直られてしまう。「そんな勝手な言い分は通用しない」と愛は詰め寄るが、純は「自分の価値観を押し付けるのはやめてくれ」と、まったく取り合わず・・・?顧問弁護士の安藤快からも、「不貞行為がない場合は慰謝料請求はできない」と言われた愛は、なぜか三田園を伴い、純の不貞行為の決定的証拠を掴むために張り込みを開始する!しかし、決定的な証拠となる現場には出会えず、ある大胆な作戦に出る・・・!?
【ゲスト】 真飛聖、福井晶一、野村麻純、石黒英雄
第3話
三田園薫と村田光は、1人暮らしの老婆・田浦加代子の家に派遣された。「オレオレ詐欺」に引っかかり、300万円を騙し取られてしまった加代子を心配し、亡くなった息子の妻・西園寺渚と孫の康太が引っ越してくることに。実は、康太とその先輩のヨシキは、加代子から300万円を騙し取った詐欺グループの受け子をしていたのだった。加代子に正体がバレていないか、引っ越し早々疑心暗鬼になる康太だったが、そこにヨシキから連絡が入り、今度は強盗への参加を持ちかけられ、加代子の家もターゲットになるのではないかと慌てる康太。その電話を聞いていた三田園は、康太が法律事務所を語って詐欺に加担していたことに気づいていることをほのめかし・・・!?窮地に追い込まれた康太は、強盗に襲われないよう、徹底的な防犯対策をすることを提案。ヘルプでやってきた矢口実優が購入してきた防犯グッズで、完全な対策を試みる。そして付近で強盗事件が起きたことがわかり、三田園と光は泊まり込むことになる。家の各所に防犯カメラも仕掛け、実優たちも家政婦紹介所から見守る中、コワモテの男が深夜にやってきて・・・!? 【ゲスト】 前田美波里、横山めぐみ、福山翔大、髙橋里恩
第4話
三田園薫、村田光、矢口実優は、ホテルやレストランなどを経営する天宮グループの社長・天宮雄一宅へ派遣される。天宮家の令嬢・天宮麗美は、番組やネットで話題に上がるたびに会社の株価が上がるので、「株価を動かす令嬢」と呼ばれていた。ネット界隈では「美人で謙虚な社長令嬢」というイメージだったが、三田園たちが訪れた先で見たのは傲慢で高飛車な、世間のイメージとは真逆の麗美の姿だった!なんとか麗美を結婚させたい、という雄一の願い虚しく、麗美は「そんな男が私と釣り合うはずがない」と一向に取り合わず。訪ねてきた和菓子チェーンの若き社長、「こしあんの貴公子」こと橘虎彦にも全く興味を示さないのだった。そんな麗美だったが、配達にやってきた鮮魚店「ととの屋」の舟木啓介にだけは様子が違い・・・?麗美の部屋を覗き見た三田園は、麗美と啓介が「幼馴染」であることを察知し、光と実優も、麗美が結婚を断り続けているのは、啓介に片思いをしているからだと推測する。しかし、啓介に親密な女性・真緒がいることを知ってしまった麗美は、三田園に「あの男を私にもう一度振り向かせなさい」と命令!啓介と真緒を食事会に招待し、高級な食事とマナーで真緒にマウントを取ろうとする。真緒に「麗美さんはお付き合いをされている方はいらっしゃるのですか?」と聞かれた麗美は、精一杯の見栄を張り、偶然やってきた虎彦のことを「フィアンセ」と紹介してしまう!三田園は、プライドのために素直になれない麗美に、ある策を仕掛ける・・・。
【ゲスト】 伊武雅刀、佐津川愛美、西銘駿、松倉海斗、寺本莉緒
第5話
有坂凛は、隣家に忍び込み、書斎で金庫のロックを開けようとしているところを家人の高森修作に見つかってしまう!凛はとっさに「迷い込んだ猫を探しに来た」と言い訳をしたが、偶然高森家に派遣されていた三田園薫は、凛が本当は猫など飼っていないことを察知する。気まずさを感じた凛は、そそくさと退散しようとするが、なぜか修作は凛を夕食に誘う・・・?実は修作は、世界中の美食家たちを唸らせてきた伝説のシェフ・ムッシュー美月こと、美月洋三だったのだ。1年前に引退を発表し、今では不定期に自宅で晩餐会を開いているムッシュー美月。今回の晩餐会にやってきたのは、ITの革命児・井原翔真や音楽プロデューサーの宇崎貴利、グルメライターの遠藤知佳。その正体を知った凛は、それほどの興味は示そうとせず、最初のスープに口をつけただけで席を立つ。そして再び金庫の前にやってきてロックを解錠し、中に入っていた数枚の写真を見ると、家を出ていこうとするが、家は玄関も窓も漆喰で閉ざされ、外に出られないよう細工されていた。「完全に閉じ込められたようですね」と、三田園がつぶやくと同時に、修作の不敵な笑い声が聞こえてきた。なんと修作は集まった3人の招待客と凛を、毒の入ったスープで殺そうとしていたのだ。「なぜ自分たちが集められ、毒入りのスープを飲まされたのか。これから出す料理を食べながら、それがわかった者にだけ解毒剤を渡す」という修作の言葉に従い、4人は自分たちが犯してきた罪について考え始めるが・・・?
【ゲスト】 中村梅雀、中島もも、佐藤祐基、池田鉄洋、川久保晴
第6話
三田園薫と矢口実優は、竹和町の町長選挙の立候補者・小杉太一郎の家に派遣される。投票日を明日に控え、もし当選すれば「史上最年少町長」となる太一郎。政策としては、地元・竹和町商店街の復活で、商店街を潰し、大規模再開発を推進する現職の石黒潤三と対立していた。到着した三田園たちが目にしたのは、太一郎の選挙を手伝う山瀬千尋や釜本信男ら令和と昭和が入り混じった様子だった。竹和町商店街は、どの店にもシャッターが降り、恒例の祭りも中止になってしまうほど廃れていたが、町の人々は町興しと太一郎の当選に力を尽くしているようで・・・?そんな中、太一郎の家から現金500万円が入ったカバンがなくなる事件が勃発!現金が入ったカバンと、配布するチラシが入ったカバンはよく似ており、手伝いの篠原がカバンを取り違えたか、意図的に現金を奪ったのではないかという疑いがかかる。篠原とは幼なじみの太一郎は、金を戻すよう家を訪ねるが、篠原はカバンから現金だけを抜き、持ち逃げしてしまう!篠原の裏切ったことを仲間たちに言い出せず、カバンに新聞紙を詰めて誤魔化し自宅へ戻った太一郎のもとへ、対立候補である石黒が訪ねてくる・・・。
【ゲスト】 醍醐虎汰朗、福田転球、北村優衣、菊池宇晃、三河悠冴、泉谷しげる
第7話
ITベンチャー企業の社長・矢崎智は「70歳以上は社会のコスパが悪くなるから日本から追い出せ」という発言で炎上し、アイドルとの不倫疑惑もスクープされ、表舞台から姿を消し、山奥の一軒家で暮らしていた。矢崎は、子どもたちと一緒に山で暮らしていたが、最近急に連絡が取れなくなったという矢崎の妻・みゆきからの依頼で、共に矢崎の自宅を訪ねることになった三田園薫と村田光。車で山奥の矢崎の家に向かうが、途中で迷ってしまい、偶然通りがかった村人に、「通行禁止の道に勝手に入るときのこの神様に呪われて神隠しにあう」と脅されてしまう!ようやく家にたどり着くと、想像していた以上にのびのびとアナログな暮らしをしていた矢崎と子どもたち。大自然の中で野菜を収穫し、鶏を捌いて食べている姿を目の当たりにしたみゆきは衝撃を受けるが、矢崎はこのままここで子どもたちを育てたいと話す。今のところは自給自足生活を楽しんでいる様子の子どもたちだったが・・・。そして、そんな矢崎たちの様子を山の中から何者かが撮影していた・・・!
【ゲスト】 丸山智己、映美くらら、渋谷謙人
第8話
メジャー大会を控えたゴルフ界の若きスーパースター・羽井来斗が、突然「育休」を宣言する。三田園薫と村田光は、羽井家から依頼を受けて訪問すると、来斗の妻・早苗が大きな荷物を手に泣きながら出てくる場面に遭遇する!そして、来斗の父であり、キャディーでもある大蔵から「早苗さんが出ていったことは絶対秘密にしてくれ」と頼まれる。これまで子育てなどしたことがなかった大蔵は、生まれたばかりの子を育てる自信がなく「むすび家政婦紹介所」に依頼していたのだ。しかし来斗は、「誰の力も借りずに1人で完璧に育てる、命がけで」と宣言し、「命がけで離乳食を作る」「命がけで朝ごはんを作る」と何かと「命がけ」で臨む来斗だったが、1人で4歳と0歳の世話をするのはさすがに困難で・・・?三田園と光は、少しの間、三田園さんから学びたいという来斗の要望で、業務を続けることになる。そんな中、週刊デストロイヤーの記者、木山卓郎が来斗の前に現れ、突然育休を理由は「夫婦仲に何か問題があったのでは」と言い当てられてしまう。
【ゲスト】 佐伯大地、南沢奈央、寺島進、黄川田雅哉
第9話 最終回
桃山宗次郎を当主とする立派なお屋敷の桃山家に派遣された三田園薫と矢口実優。長女の麗子とその夫・康介、宗次郎の弟・哲平らが揃っての夕食を待つ中、服を真っ赤に染め、手に果物ナイフを握りしめた実優がフラフラと現れ「私・・・おじいさまを殺してしまった」とつぶやく。数時間前、三田園と実優は迎えの人力車に乗り、桃山家へと向かっていた。麗子は、実優の小学校時代の家庭科教師で、今は「和菓子のももやま」の社長の座に就いている。教え子である実優が家政婦をしていると聞き、「和菓子のももやま」新商品お披露目レセプションの手伝いを依頼したのだ。しかし、三田園と実優が到着するも、会長の宗次郎をはじめ、家族の対応は冷ややかだったが、指に盆栽の棘を刺してしまった宗次郎に素早く適切な処置を施した三田園は、その腕を宗次郎に認められ、滞在を許される。瞬時の対応で宗次郎の心を掴んだ三田園を見込んだ麗子は、「父の部屋のどこかにある木の箱を探してほしい」と依頼する。「教師時代の思い出が詰まった箱だったが、社長になるときに宗次郎に取り上げられてしまったもの」と話す麗子。そしてその数時間後、事件は起きる!宗次郎は、実優が注いだトマトジュースに含まれていた蕎麦粉の成分でアナフィラキシーショックを起こしたと思われる。警察を呼ぼうとする弟の秀一だったが、麗子は、「大事なレセプションを前に会長の死を公表するわけにはいかない」と話し、終わるまでは宗次郎が生きているように見せかける事にする。三田園は、宗次郎が残したと思われる「M」の文字を見つけ、家族の誰もが怪しい動きを見せる中、宗次郎の遺体が消えるというさらなる事件が・・・!
【ゲスト】 小野武彦、黒木瞳、宮川一朗太、有薗芳記、村杉蝉之介
(テレビ朝日「家政夫のミタゾノ 6」より)
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