第1話
全盲のFBI捜査官・皆実広見が、日本の警察庁とFBIの連携強化を目的に、期間限定で日本にやって来た。そして、皆実のアテンドを命じられたのが、警察庁人材交流企画室長の護道心太朗(大泉洋)。警察庁次長で心太朗の兄・護道京吾(上川隆也)が待つ皆実の歓迎式典会場まで、皆実をアテンドするのが心太朗の最初の任務。しかし、その皆実が機内で暴行して、連行されていることを知らされる。ようやく心太朗が任務を果たすと、式典では「世間を賑わせている無差別連続爆破事件の犯人を逮捕してみせる」と勝手に宣言する皆実。こうして、心太朗は皆実の身勝手な捜査に巻き込まれていくことに。そんな中、新たな爆発事件が・・・!無敵な凸凹コンビが難事件に挑むだけではなく、その先には誰もが予想できない数奇な運命が・・・。新時代の痛快バディドラマがいま、開幕!
第2話
皆実は、着任早々吾妻を人材交流企画室の新メンバーとして勝手に迎え入れたが、心太朗はそんな皆実の行動が面白くない。そんな中、河川敷で女性の絞殺体が発見され、佐久良班にまじり、皆実は遺体を検死して死亡推定時刻や死因を見事に推測してみせる。一方、心太朗は遺体の状況や匂いから、12年前に起きた医師の青柳が患者の女性を絞殺死させた殺人事件と酷似していることに気づく。当時、心太朗は強引な手段を使い、青柳を逮捕して自供させたが、青柳はすでに出所し、ジャーナリストの新城の元に身を寄せているという。皆実と心太朗が新城の家を訪ねると、青柳は12年前の事件が冤罪だったと主張し、更に心太朗の衝撃の秘密を暴露する。
第3話
心太朗とバディを組んで立て続けに事件を解決した皆実が、捜査一課に正式配属となった。そんな中、お騒がせ俳優の本条海斗が殺害された。第一発見者は大物俳優の羽鳥潤で、皆実は羽鳥が出演する刑事ドラマの大ファンだった。早速、心太朗と共に本条の仕事場へ行き、室内をくまなくチェックする皆実。皆実は何かを見つけたか様子だが、心太朗の捜査能力を試すため、心太朗に教えない。そんな皆実の態度に発奮した心太朗は捜査に本腰を入れる。一方、捜査一課の泉は、佐久良とともに捜査していく中で、羽鳥とドラマで共演中の女優・篠塚真菜と本条にある関係があったことを突き止める。
第4話
ジョギング中の皆実と吾妻は、突然倒れ込んだ男性と遭遇し、その後、病院で死亡が確認される。外傷が無かったことから事故死と見られていたが、違和感を覚えた皆実は、病理検査を依頼し、毒物による死亡だったことが判明する。更に遺体の手には何かの紋章が刻印されていた。他にも同じような犠牲者が3人いて、全員に共通していたのが国家規模の事件に絡む要人だった。公安・捜査二課とも連携した大掛かりな捜査が始まり、皆実たちは、被害者の妻に話を聞きにいく。そんな中、泉が皆実に吾妻を事件から外すように願い出る。理由は、吾妻がずっと心に傷を抱え続けている過去のある事件によるもので・・・。
第5話
インフルエンサーを狙った空き巣や強盗被害が各地で相次ぎ、皆実は警察庁次長の護道京吾に、管轄をまたいだ捜査の協力態勢をとるように依頼する。その矢先に料理系インフルエンサーのナオンが自宅で殺害される事件が発生する。皆実と心太朗が現場に行くと遺体はすでに搬出されていて、テーブルには華やかな料理が並んでいた。皆実は、その料理に小さな違和感を覚え・・・。皆実と心太朗はナオンが所属していたマネジメント事務所を訪れ、他の料理系インフルエンサーにも話を聞くことに。しかし、皆実は料理に舌鼓を打つだけで、なかなか捜査の進展が見えてこない。そんな中、同じ事務所所属で人気料理系インフルエンサーの青嶌が暴行を受ける事件が発生する。
第6話
護道家の別荘で清二の誕生日パーティーが開かれ、皆実も心太朗とともに招かれる。しかし、心太朗は護道家の輪に入ろうとしない。そんな中、東京郊外の別荘で立てこもり事件が発生する。犯人は警備会社社長で別荘所有者の菊知が、自分の妻と娘を人質にして、現金10億円を要求する。皆実は交渉役に名乗り出て、心太朗は菊知の指示で10億円を調達することになった秘書を追う。人質となった菊知の妻が怪我をしていることを知った皆実は、単身で別荘に乗り込み、自分が妻の代わりに人質になることを提案する。そんな中、清二と京吾があることを画策していた・・・。
第7話
皆実は心太朗を伴い、両親の墓参りをしていた。その頃、ふ頭で白骨化した老人の遺体が発見され、佐久良班が臨場する。遺体は3年前から行方不明の資産家の老人で、容疑者として浮上したのが、40歳差の妻・葛西亜理紗。彼女は以前も歳の離れた男性と結婚しており、相手の男性は離婚後に失踪していた。更に、亜理紗はアメリカの大使館からスパイの可能性があると疑われていて、皆実たちは亜理紗に事情を聞きに行く。しかし、そこで皆実は亜理紗に好意を持ってしい「彼女は犯人ではない」と断言する・・・。
第8話
皆実が心太朗を世話役として指名したのは、刑務所にいる心太朗の実父・鎌田に会うためだった・・・。心太朗は、自分だけ知らされていなかったことで、兄・京吾を問い詰め、人材交流企画室室長を辞任し、皆実とのバディを解消する。そして、心太朗の代わりに担当になったのは、警視庁捜査一課の佐久良だったが、心太朗とのことを聞いた佐久良班は皆実と距離を置いていた。そんな中、協力を申し出た吾妻は、皆実とともに、41年前の事件で第一発見者だった元捜査一課長に会いに行くことに。ところがその途中、2人はバスジャックに遭遇し、突然発砲した犯人から吾妻をかばった皆実が撃たれてしまう。犯人は清水拓海と名乗り、なぜか乗客たちにSNSで事件を拡散するよう指示をする。吾妻は隙を狙って心太朗に助けを求めるが・・・。
第9話
皆実と心太朗は心太朗の実父・鎌田に会いに刑務所へ行くが、重篤で面会できなかった。鎌田は、41年前の事件の真相を知っているが、余命わずかで、タイムリミットが迫っていた。そして泉と吾妻も捜査の協力を申し出る。一方、政界のドンと言われている弓塚は、事件が掘り起こされることを娘婿の京吾から聞いて・・・。そんな中、41年前の事件の第一発見者である元捜査一課長・山藤が上京してくる。山藤は心太朗や佐久良も信頼する先輩だが、事件について語る山藤の口調に違和感を覚える。複雑に入り組んだ過去を解き明かそうとしていく中で、捜査を阻止しようとする魔の手が襲いかかり・・・!?
第10話 最終回
泉が元捜査一課長の山藤に刺さた・・・。佐久良班と皆実たちは真相究明に動くが、その矢先、警察上層部から事件の捜査をストップするよう指示が出る。しかし、佐久良たちはその判断に納得できず、捜査を続行する。弓塚を黒幕と想定し、捜査を続けると、事件に暴力団の関与があったことを突き止める。一方、皆実と心太朗は、心太朗の実父・鎌田を調べていく中である衝撃的な事実にたどり着き、それこそが、事件の真相を明るみに出す一つのカギとなっていく。そして、皆実たちの捜査に不穏な動きを見せる清二と京吾。そんな中、鎌田が重体で病院に搬送される・・・。
(TBSテレビ、日曜劇場「ラストマン 全盲の捜査官」より)
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