第1話
2023年、年末。売れない小説家の南綾子は、年下イケメンの山田(八木勇征)と、甘いひとときを過ごしていた彼氏ができたら温泉に行きたいと言う綾子に「俺がその願い叶えてあげるよ」と山田は優しく微笑む。人生最高の幸せが訪れ、有頂天になる綾子だったが、その後山田からの連絡はパッタリと途絶える。それでも一方的に連絡しまくる綾子に、友人の鳥羽(中越典子)とおけけ(橋本マナミ)は「完全に捨てられちゃってるからね?」と現実を突きつける。失恋を自覚した綾子は、山田を「山田クソ男」と命名し、2023年のクソ男・オブ・ザ・イヤーに認定する。年が明け、2024年。深夜にインターフォンが鳴り、恐る恐るモニターを見ると、そこには山田の姿が。動揺しつつもチェーンを付けたままドアを開け、そのまま閉める綾子・・・。しかし、山田はいつのまにかリビングに侵入していて、パニック状態の綾子に、山田は笑顔で「俺さ、死んでるんだ。」と告げる。遊んだ女に恨まれ、刺されて死んでしまったという・・・。
第2話
綾子は、いつも外見に惹かれて失敗してきたため、これからは男の中身を見ると宣言する。「中身って、何を指して言ってんの?」という幽霊・山田クソ男の質問にうまく答えられなかったが、「次に私を気に入ってくれた真面目な人と付き合う!」ことにする。中身を重視する婚活について、友人の鳥羽とおけけに相談すると、鳥羽から「ペアシート婚活」を提案される・・・。綾子は、どんなものなのかよく分からないまま、イベントに参加すると、会場にはたくさんのペアシートが並んでいて、男女二人で3分間だけ会話をし、男性が次々に交代していくルールだった。様々な男性と交流する中で出会ったのは、顔の形がハートパイに似た男で、彼の職業は編集者だった。同じ業界の人に嘘をつくのはリスキーだと思った綾子は、自分が官能小説を書いていることを打ち明ける。引かれることを覚悟するが、綾子のぶっちゃけトークにも笑ってくれて、外見や笑い方のクセの強さは気になるものの、悪くない印象を持つ。会場から出て「近いうちにお話したい」と言われるが、太陽光の中で直視したある部分が気になって仕方ない。その夜、ハートパイから食事に誘われ・・・。
第3話
打ち合わせ中に、婚活について話す綾子と担当編集の相沢・・・。綾子が「心揺さぶられる相手と結ばれたい」と言うと、隣のブースから九本の嫌味な笑い声が聞こえ、二人はバトルモードに・・・。九本の恋の噂は絶えないのだが、特殊スペックを秘めた父・龍二に婚活を邪魔され続けていた。心揺さぶられる相手と出会いたい綾子が、友人の鳥羽とおけけに相談し、ラテンダンスの婚活パーティに参加することになる。綾子はラテン系の男に声をかけられ、激しく踊り、胸が高鳴る綾子。声をかけてきた男はメキシコ料理のシェフで、綾子は、とにかく熱いこの男を「熱盛」と名付ける。テンションが上がる綾子を幽霊の山田クソ男は「どれだけ待たされてもLINEの催促は厳禁!」とアドバイスを送る。出版社で再び顔を合わせた綾子と九本。言い合う二人の近くでは、山田と龍二が幽霊同士の対面を果たしていた。
第4話
綾子は、詐欺師男に騙されそうになったため、相手に求める条件を改めて考えることにする。次に出会ったのは、モジャモジャ髪にメガネをかけた男・大池貴司、通称「小池」だった。小池と紅茶を飲みながら、綾子はさりげなく相手に求める条件をチェックすると、概ね合格だったが、ペットボトルの飲み方をチェックするのに手こずる。すると、綾子と小池の会話中に、幽霊の山田クソ男が現れる。小池はなんと年商5000億の大企業の御曹司だったが、綾子との交際に前向きな様子・・・。綾子の小説を読んでも引くことなく、「次号も楽しみにしています」と伝えてくれた。しかし、担当編集者の相沢から、次号の綾子のページが3分の1カットになってしまったと告げられる。原稿を読んだ小池は綾子に賛辞の言葉を贈る。小池に惹かれていく綾子だが、若くも美人でもない自分でいいのか・・・。逆に自分に求める条件はないかと尋ねると、何か言いかける小池だが、突然綾子の手を取って全速力で走り出す。そして、小池は真剣な口調で綾子に話し出すと、二人の前にある人物が現れて・・・?
第5話
綾子は、御曹司との婚活もうまくいかずに疲れ果てていた。そこで友人の鳥羽とおけけに相談すると、成婚できなかった場合は登録料が全額返金されるというシステムの結婚相談所・メルヘンカンパニーを紹介される。相談所を訪ねると、睫毛盛り盛りの婚活マイスター・森歌子がいて、綾子に「森睫毛(アンミカ)」と命名される。早速、森睫毛から相性の良さそうな5人の男性を厳選してもらう綾子。面会の日、ドレスアップした綾子は多種多様な男性を紹介される。1人目はアルピニストの岡崎風馬、通称「ご来光」。2人目は大学教授の重部真一、通称「男爵」。3人目は落語家の超福亭三丸、通称「落語家」。4人目はスポーツジム経営の藤木悠斗、通称「日サロ」。5人目は和菓子職人見習いの石川智也、通称「ヤギオ」。綾子は5人全員に好印象を抱く。幽霊の山田クソ男と龍二が見つめる中、綾子と5人のフリートークが始まり、人生最大のモテキに浮かれる綾子は、果たして誰を選ぶのか・・・?
第6話
綾子は、結婚相談所で出会った純朴な青年・ヤギオと、結婚を前提とした交際にこぎつけ、山梨にある彼の実家へとドライブデートすることに。ヤギオの実家は明治創業の由緒ある和菓子店で、とても感じが良い両親を見て、綾子はひと安心。そこにやって来たのは、土産物屋で働く若い女性・青柳和代。その姿を見た途端、こっそり付いて来た幽霊の山田クソ男は激しく動揺し、姿を消してしまう。この日、村では大事な祭りがあるらしく、ヤギオは綾子に一緒に参加してほしいと話す。会場の旅館へ行くと「歓迎・南綾子大先生」の横断幕が掲げられ、村人たちから漬物や饅頭を差し出される。もみくちゃにされながらも嬉しい綾子。更に、夢にまで見ていたサイン会まで開催され、ヤギオの司会で、いよいよ祭りがスタートする。わらび餅大食い選手権に本気で挑んだり、村人たちと一体となってうどん作りに励む綾子は、村人たちとの距離が縮まり充実感を味わう。祭りの後、ヤギオの同級生たちとの酒宴が開かれ、ヤギオは友人たちの前で綾子の素晴らしさを熱弁し、「俺は、南さんの夢を全力で支えていきたい」と熱く語る。しかしその時、綾子に異変が起こり・・・?
第7話
綾子が幽霊の山田クソ男に「そばにいてほしい」と言ってしまい、山田もそれを了承し、綾子と山田の疑似恋愛生活が始まった。同じベッドで寝て、一緒に牛丼を食べ、一緒にテレビを見てくつろぐ2人。綾子にとって想像以上に心地よく、九本凛にも彼氏がいるかのように匂わせる始末。しかし山田は「幽霊と付き合ってもラチあかないからね!」と現実を突きつけ、婚活を再会するように促す。翌日、山田に「飲みに行こう」と誘われた店に行くと、そこにはマッチョで刈り上げの男・中山がいた。山田が綾子のスマホを使い、勝手にマッチングしたのだが、話も食べ物の趣味も合わない男と無理やり会わされ、不機嫌になる綾子。山田はお詫びにと、綾子をお笑いライブに誘うと、そこにはお笑い分析が趣味の男・鈴木いて、笑いのツボが全く合わず、鈴木に引かれてしまう。更に、山田にカラオケに誘われ付き合うと、そこにも見知らぬ男・糸井がいて、綾子はその歌を聴くハメに・・・。山田に騙され続けた綾子は、自分の意思で婚活を再開する。マッチングしたのは、何もかもスマートな男・ラジ男だったが、綾子はこれまでの経験から、彼がクソ男であることを見抜く。その頃、山田は鉄格子で囲われた拘置所にいる女性の前にいた・・・。
第8話
綾子を置いて成仏したかに見えた、幽霊の山田クソ男だったが、成仏せずに、先輩幽霊の九本龍二を頼って、売れっ子小説家・九本凛の家にいた。九本は山田に、どうすれば父親の龍二が成仏してくれるのかと質問すると、山田は生前の龍二と何か約束していないかと尋ねる。すると、九本は「凛ちゃんが心から愛する人と結婚できるよう全力でアシストする、約束だ!」という龍二の言葉を思い出す。目前に迫った命日を迎えると、龍二は成仏できずに虫になってしまうため、とにかく早く恋愛したフリをして・・・。そして、山田の前に小池が現れ山田は、小池の家に泊めてもらうことに。小池のアパートで話すうち、小池が九本の条件に合致すると気づいた山田は、2人を引き合わせると、九本は小池のプロフィールを見るなり、付き合って結婚して欲しいと告げる。戸惑いながらもそれを受け入れる小池・・・。一方、綾子は山田への失恋から脱却すべく、山寺で修行していると、担当編集の相沢が現れ、綾子にBL漫画のストーリーを書くという仕事を依頼する。自分にできるか不安な綾子だが、ギャラの良さと相沢の熱意に押されて引き受けることに・・・。
第9話
九本は、堂島と結ばれて、婚活は無事に成就した。九本の婚活に協力していた綾子は、成仏したとばかり思っていた幽霊の山田クソ男の姿を見つけ混乱し、怒りをぶつけるが、山田は戻ってきた理由を綾子にうまく説明できない・・・。九本の結婚式当日、山田のことが頭から離れない綾子は、気を取り直して九本を祝うことに。すると、見えない何かに腕を引っぱられ、それは山田ではなく、九本の父で幽霊の龍二だった。龍二は九本の婚活に協力してくれたことを感謝し、「山田は綾子のために戻ってきたかもしれない」と伝える。そして九本は綾子にブーケを投げると約束していたが、ブーケはあらぬ方向へ飛んでいく・・・。しかし、空中で急旋回!綾子の手中へ収まった。山田の存在を確信した綾子は、ちゃんと向き合って話をすることにし、山田の気持ちを聞いた綾子は、もう一度婚活して幸せを掴むと決意する。こうして、綾子と山田の婚活が再び始まった!
第10話 最終回
地方の婚活イベントで、地元の男たちに絡まれてしまった綾子に、小池は助けるために、自らのツルッパゲを晒してカツラを投げた!その瞬間、綾子は小池への特別な想いに気づき、幽霊の山田クソ男は、そんな綾子の背中を押す。イベント参加者のオカメから「小池は先に東京に帰るらしい」と聞かされた綾子は、急いでバス停に向かうが、そこには誰もおらず焦る綾子・・・。そこに、担当編集者の相沢から電話があり、綾子を監視するために婚活イベントに参加している相沢によると、小池は会場でオカメと談笑しているという。オカメにまんまとハメられたことに気づいた綾子は、再び急いで会場へ向かう。会場に着くと、そこにはカップルが成立した小池とオカメが拍手に包まれていた・・・。ショックで放心状態の綾子だが、相沢に原稿を書くようハッパをかけられ、旅館に戻り仕事に向かう。すると、そこにオカメが訪ねてきて、小池を好きになり、嘘をついてしまったと泣きながら謝るオカメを、綾子は複雑な気持ちでなだめる。しかし、山田はオカメが不敵な笑みを浮かべたのを見逃さなかった・・・。婚活の旅は、いよいよクライマックスへ・・・!
(フジテレビ「婚活1000本ノック」より)
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