「偽装の夫婦」
嘉門ヒロ、45歳。
彼女の笑顔は、美しく穏やか。
その微笑と人当りの良さで「孤高の美女」・「理想の女性」と慕われるが、実は彼女・・・・・大の人嫌いである。
彼女の心の中にうごめく他人ヘの毒は尽きることがない。
今まで、彼女が本気を出すと、幾度となく誰かが傷ついてきた。
大学時代、たった一人だけ心から愛した男にも逃げられた。
その過程が彼女の心を固く閉ざし、今の彼女を作り上げてしまったのだ。
「一生ひとりで生きよう」、そう決めていた彼女だったが、かつて愛した男との偶然の再会から、突如、結婚宣言することになる。
しかしそれは・・・・・・偽装結婚だった。
くだらない世間に背を向けて、本だけをこよなく愛する図書館司書・ヒロ(天海祐希)。
天涯孤独の彼女はいつも穏やかな笑みを浮かべながら、心の中で周囲の人々に悪態をつく毎日。
そんな中、ヒロは、かつての恋人・超治(沢村一樹)と再会する。
超治は、ある幼稚園の園長代理を務めていた。
25年前、超治はヒロの前から突然姿を消し、二人の関係は終わった。
ヒロは、超治がなぜ自分を捨てたのか、長年気にかかっていた。
ヒロがその理由を尋ねると、超治は思いもよらないことを告白。
さらに超治は、ヒロに結婚してほしいと言い出し…。
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